「美人画のラプソディ―近代の女性表現―妖しく・愛しく・美しく」海の見える杜美術館

「美人画のラプソディ―近代の女性表現―妖しく・愛しく・美しく」海の見える杜美術館

名称:「美人画のラプソディ―近代の女性表現―妖しく・愛しく・美しく」海の見える杜美術館
会期:2020年3月20日(金・祝)~5月31日(日)
会場:海の見える杜美術館(広島県廿日市市大野亀ヶ岡10701)
開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:月曜日(但し5月4日(月・祝)は開館とし、5月7日(木)を休館とする)
入館料:一般1,000円、高大生500円
主催:海の見える杜美術館
後援:広島県教育委員会、廿日市市教育委員会
住所:〒739-0481広島県廿日市市大野亀ヶ岡10701
TEL:0829-56-3221
URL:海の見える杜美術館
近世以来、わが国では女性美を主題にした、いわゆる「美人画」が多く描かれてきました。

「美人画のラプソディ―近代の女性表現―妖しく・愛しく・美しく」海の見える杜美術館
「美人画のラプソディ―近代の女性表現―妖しく・愛しく・美しく」海の見える杜美術館

 明治以降、近代においても、女性の美しさとそれを彩る様々な装いや風俗を表した絵画は描き継がれましたが、やがて労働に携わる姿や日々の暮らしの何気ないひとこま、人生の局面における喜びや悲しみなど、女性の「生」を見つめた作品も描かれるようになります。その背景として、明治30年代に起こった社会主義思想の高まりによる弱者への共感や関心、あるいは明治40年(1907)に始まる文部省美術展覧会(文展)など大小の展覧会において画家の個性が問われる場が増えたことなどが考えられます。

 海の見える杜美術館は、美人画の名手上村松園(1875~1949)をはじめ、同時代に活躍した池田蕉園(1886~1917)や島成園(1892~1970)、木谷千種(1895~1947)とその門下生、また妖艶な女性美を追究した増原宗一(1893~1927)や、様々な社会に生きる人間を描こうとした千種掃雲(1873~1944)など個性的な画家たちの作品を収集して参りましたが、本展は当館所蔵の美人画を一挙に公開する初めての機会となります。

 その内容は、明治から昭和初期にかけての女性像を描いた作品を一部に他館所蔵品を交えて「四季風物と美人画」「女の暮らしと人生」「女の装い プラス・マイナス」「少女と美人画」という構成で展観し、一般にイメージされる美人画から、その周辺にあって美人画そのものを照射し、その領域を拡大させる女性像など、近代において変容をとげる美人画の諸相を画家達による「ラプソディ(狂想曲)」と捉え紹介するものです。個性的な画家たちが絵に留めようとした多様な女性美、あるいは女性たちの生のありようから、近代における「美人画」の意義や、絵画表現に与えたインパクトを検証する絶好の機会となるでしょう。

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