特別陳列 近現代絵画「静けさが形となる時 西田藤夫 イタリア四十年」石川県立美術館

特別陳列 近現代絵画「静けさが形となる時 西田藤夫 イタリア四十年」石川県立美術館

名称: 特別陳列 近現代絵画「静けさが形となる時 西田藤夫 イタリア四十年」石川県立美術館
会期:2021年2月13日(土) ― 2021年3月19日(金)
開館時間:9:30 ― 18:00(入場は17:30まで)
休館日:無休
住所:〒920-0963石川県金沢市出羽町2-1
TEL:076-231-7580
URL:石川県立美術館
 西田藤夫は神戸市に生まれ、金沢美術工芸大学油画科に学んだ石川ゆかりの画家です。昭和55年(1980)に29歳でイタリアに渡り、ブレラ美術学校に学びます。当初、1、2年で帰国する予定が、芸術の国イタリアに魅せられ、その地で画業を続けることを志します。
 これまでに、イタリアと日本を合わせて80回を超える個展活動で、高い評価を得ており、公募展を中心に活躍する国内作家を主に取り上げてきた当館としては、本作家の経歴は異色といえます。鑑賞者が、受賞履歴や画壇での地位というフィルターを通さず、自らの眼を頼りに私財を投じる個展という舞台一本で活動してきたことに、画家の確かな自信を感じます。
 西田藤夫氏が渡伊後、画業をかけて取り組んできたのは、静物画です。それも展覧会名が示すとおり、静けさを形としたような、静謐の世界です。イタリアに渡り、古典絵画からも多くを吸収した画業の初期から、遊びの要素を加えながら、静物画の可能性を追求した中期。そして、そこから新たな画境を拓こうとする円熟期の現在まで、自選37点で展観します。
 40年の画業に奢ること無く、自らの芸術を真摯に追求し続ける作品は、常にみずみずしさを失いません。一点一点時間をかけて向き合っていただきたい作品ばかりです。「絵を見ることが好き」と自認する方は、必見の展覧会です。

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