名称:企画展「タイル考~陶芸の視座より」多治見市モザイクタイルミュージアム
開催期間:令和3年3月20日(土・祝)~令和3年6月27日(日)(予定)
会場:多治見市モザイクタイルミュージアム 3Fギャラリー
主催:多治見市モザイクタイルミュージアム
観覧料:一般310円、団体250円(20名様以上)、高校生以下無料(常設展観覧料でご覧いただけます)
休館日:月曜日(ただし、5月3日は開館、6日休館予定)
開館時間:午前10時~午後5時(入館は4時30分まで)
住所:〒507-0901岐阜県多治見市笠原町2082-5
TEL:0572-43-5101
URL:多治見市モザイクタイルミュージアム
「「タイル」は是迄一定の呼称なく化粧煉瓦、貼付煉瓦、装飾煉瓦、貼瓦、敷瓦等種々なる名称を用ひたるも今後は総て統一的に「タイル」なる名称をもって取引する事」
これは大正11年4月12日、東京で開かれた全国タイル業者大会において、全会一致で可決された提案です。以降、日本で「タイル」とは、建築物の表面を覆う、やきものでできた比較的薄い建材全般を指すようになりました。同時期、京都では、京都市から国に移管された陶磁器試験所を舞台に、初代所長植田豊橘等がタイルをはじめとする陶製の建築装飾の研究を積極的に進めていました。すなわち大正後期から昭和初期という時代、全国的にタイルが注目され、定義や在り方が研究されていたのです。戦後には岡本太郎をはじめとするアーティストがモザイクタイルを表現に取り入れたこともありましたが、工業製品のように量産される建材の一種というイメージが固定化されていったように感じられます。
やきものの技術による表現を生業とする作家は、「タイル」にどのような視線を向け、どのような可能性を見出すでしょうか。世界的な感染症の流行により、日常生活や価値観が大きな変化を迫られている今だからこそ、大量生産に適する製品として効率化が進められてきたタイルにも、これまでにないあり方が求められているのではないでしょうか。アーティストの考える自由な「タイル」は、きっと、私たちにとっても新たな一歩を踏み出すヒントとなるでしょう。
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