「夭折の画家「朱と白の世界」 節子さんの朱と白は美しかった」長等創作展示館・三橋節子美術館

「夭折の画家「朱と白の世界」 節子さんの朱と白は美しかった」長等創作展示館・三橋節子美術館

名称:「夭折の画家「朱と白の世界」 節子さんの朱と白は美しかった」長等創作展示館・三橋節子美術館
会期:令和3年5月25日(火曜)~令和3年10月24日(日曜)
開館時間:9時~17時(入館は16時30分まで)
休館日:月曜・祝日の翌日(但し、日曜は除く)
住所:〒520-0035滋賀県大津市小関町1‐1
TEL:077-523-5101
URL:長等創作展示館・三橋節子美術館

35歳の若さでこの世を去った節子について、彼女の画の師である日本画家、秋野不矩は、「節子さんの描く画の朱と白が美しい」と言っておられます。節子の画は、根本的な色調の紺を地の色とした朱と白の色とで成り立っています。紺は水の色と空の色です。それは節子の見た世界の色でもあります。
朱、これは古い伝統的な日本の色であり、太陽の色、女性の着物の色、それは人間の情熱の世界、愛の世界を示しています。生そのものを最も直接的に示している色と言えます。
「花折峠」で流されている評判のよい娘の着物の色が朱であります。この画に再生した娘の姿を自らに重ね、万が一病気からの回復を切望していたものと思われます。そして白、白もまた伝統的な色であり、白は黒と同じく日本では死の色であります。白装束、神衣のお白すべて死と関係しています。
節子は、昭和48年右肩鎖骨腫瘍により、画家にとって命とも言える利き腕を切断する苦難にあい、その上余命いくばくもないことを知りますが、創作の意欲は失うことなく「花折峠」「三井の晩鐘」などの作品を生み出しました。
節子の朱と白の世界を体感し、彼女のこころに触れてご覧いただければ幸いです。皆様のご来館を心よりお待ちしております。

館長

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