開館55周年記念特別展「速水御舟と吉田善彦―師弟による超絶技巧の競演―」山種美術館

開館55周年記念特別展「速水御舟と吉田善彦―師弟による超絶技巧の競演―」山種美術館

名称: 開館55周年記念特別展「速水御舟と吉田善彦―師弟による超絶技巧の競演―」山種美術館
会期:2021年9月9日(木)~11月7日(日)
会場:山種美術館
主催:山種美術館、日本経済新聞社
協賛:SMBC日興証券
休館日:月曜日[但し、9/20(月)は開館、9/21(火)は休館]
入館料:一般1300円、大学生・高校生1000円、中学生以下無料(付添者の同伴が必要です)
  障がい者手帳、被爆者健康手帳をご提示の方、およびその介助者(1名)1100円 、左記いずれかのうち大学生・高校生900円
  ※きもの特典:きものでご来館された方は、一般200円引き、大学生・高校生100円引きの料金となります。
住所:〒150-0012東京都渋谷区広尾3-12-36
TEL:050-5541-8600(ハローダイヤル)
URL:山種美術館

1966(昭和41)年に日本初の日本画専門の美術館として開館した山種美術館は、2021(令和3)年に開館55周年を迎えます。これを記念し、当館のコレクションの「顔」ともいえる日本画家・速水御舟(1894-1935)と、その弟子の吉田善彦(1912-2001)に焦点をあて、彼らが生み出した超絶技巧による作品をご紹介する特別展を開催いたします。
御舟は、横山大観や小林古径らから評価を受け、23歳の若さで日本美術院(院展)同人に推挙されます。「梯子の頂上に登る勇気は貴い、更にそこから降りて来て、再び登り返す勇気を持つ者は更に貴い」という本人の言葉どおり、古典を基礎に次々と新たな作風や技法に挑み、40歳で早世するまで日本画壇に新風を吹き込み続けました。
一方の善彦は、17歳で姻戚関係の御舟に弟子入りし、写生や古画の模写、作画姿勢などを学びます。また、戦中・戦後には、法隆寺金堂壁画の模写事業にも参加しました。これらの経験を通じて、善彦は古画の風化した美しさを追求するようになり、金箔ともみ紙(がみ)を用いた「吉田様式」と称される独自の絵画世界を生み出すにいたりました。
本展において、御舟の作品では、近年の調査で西洋の顔料を使っていた事実が判明した《和蘭陀菊図》をはじめ、金砂子を地一面に使う「撒きつぶし」を用いた《名樹散椿》【重要文化財】、本人曰く「二度と出せない」色で表した《炎舞》【重要文化財】など、また善彦の作品では、「吉田様式」を初めて用いた《桂垣》や、この技法を熟達させた《大仏殿春雪》☆、《春雪妙義》などを展示し、二人の代表作をはじめとする優品をご紹介します
御舟と善彦は、ともに伝統的な技法を土台に精緻で独創的なアレンジを加えて、それぞれ唯一無二の画風を確立した画家です。本展を通じ、御舟と善彦の師弟が追求した超絶技巧の世界をご覧ください。

主な出品作品: 速水御舟:《錦木》、 《山科秋》、 《桃花》、 《柿》、 《春昼》、 《炎舞》【重要文化財】、 《翠苔緑芝》、 《名樹散椿》【重要文化財】、 《紅梅・白梅》、 《豆花》、 《和蘭陀菊図》、 《牡丹花(墨牡丹)》
吉田善彦:《寒林》☆、 《青木原》☆、 《塔》、 《桂垣》、 《雪原》☆、 《大仏殿春雪》☆、 《東大寺講堂趾》☆、 《尾瀬三趣》、 《五月の沼辺》、 《浅間初冬》、 《春雪妙義》、 《藤咲く春日野》ほか約60点

速水御舟 《牡丹花(墨牡丹)》
速水御舟 《牡丹花(墨牡丹)》
速水御舟 《炎舞》(重要文化財)
速水御舟 《炎舞》(重要文化財)
速水御舟 《翠苔緑芝》
速水御舟 《翠苔緑芝》
速水御舟 《和蘭陀菊図》
速水御舟 《和蘭陀菊図》

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