名称:【ALLNIGHT HAPS 2021】「彼は誰の街に立つ」HAPS OFFICE
会期:021/08/01(日) 〜 2022/02/05(土)
会場・開催場所 HAPS OFFICE
時間:18:00~9:30(翌日朝)
休館日:会期中無休(展示替期間除く)
料金:無料
住所:〒605-0841 京都市東山区大和大路通五条上る山崎町339
TEL:075-525-7525
URL:HAPS OFFICE
HAPS OFFICEの1階スペースを利用した、若⼿アーティストおよび若⼿企画者の養成を⽬的とした展覧会シリーズ。2021年度は河原功也が企画を担当し、4名のアーティストの展示を行います。
今年度から「ALLNIGHTHAPS」は1名の企画者が長期にわたり企画を担当する体制に変更いたしました。
変更後最初の企画者である河原は、京都での学生時代より多数の展覧会企画を運営してきた実績を持ち、今後の活躍が期待される若手キュレーターです。
今回の「彼は誰の街に立つ」では、他者あるいは世界に対して独自のアプローチを試みる作家が選定されました。ともすれば他者との交流が途絶えかねない昨今にあって、年代やメディアも様々な作家達とその作品が、夜間ガラスに隔てられたHAPSという場所とその周辺に、それぞれの方法で介入し、あるいは協働を行っていきます。
新たなかたちでの「ALLNIGHT HAPS」の挑戦をぜひご高覧ください。
薄暗く青い、張りつめた空気に満たされた明け方。まるで、そこにいるのは自分だけのように思えてしまう静寂の時間。「彼は誰=かわたれ」とは、その束の間のとき、世界と自分が向き合う場面を想起させる言葉です。「彼は誰」、つまり、その先に立つおぼろげな相手に「あなたは誰?」と問いかけ、関心を向けることも意味してい
ます。
今なお、集うことや移動すること、出会うことなど、身体を介した活動を行いにくい傾向にあります。ひとまとめに全てを同じように捉えることで誤解や障壁が生じることもあるでしょう。一方それらは、人への配慮や不可視なものへの想像力へと変貌し、これまでのような(もしくはそれ以上の)アクションを起こす原動力になるかもしれません。
この展覧会では、人間を取り巻く世界、生活環境、他者との間柄に対して独自の距離感と方法でコミュニケーションをはかってきた4名の作家に注目します。4名は個展形式で各会期に作品展示を行い、会場であるHAPSを起点に、街の中へ展開する作品もあります。彼らのアクションやその痕跡は、遭遇者にとっては時に異質であり、奇妙なものかもしれません。しかし、そのギャップとの予期せぬ出会いの中には、他者や不可視なものへ向かい、新たな時代へと進むためのヒントが垣間見えます。
コミュニケーションの変化球を投げ続けてきた彼ら。そんな彼らの作品を通して、街や自然、生活、人間、そして自分自身に向き合う、そのような場面を用意したい
と思います。(河原)
■ 企画Instagram:@kawatare_2021
【企画者】河原功也
1991年東京都生まれ。キュレーター。2017 年、京都市立芸術大学大学院美術研究科芸術学専攻修了。大学院修了後、アーツ千代田3331 を経て、現在、東京都渋谷公園通りギャラリー学芸員。
出展者・展示スケジュール
[1]鈴木昭男
2021/8/1(日)〜9/11(土)
1941年平壌生まれ、京都府在住。1963年、自然界を相手に「なげかけ」と「たどり」を繰り返す「自修イベント」開始以来、「聴く」ことを探求。1996年、街のエコーポイントを探る「点音」プロジェクトを開始。1987年「ドクメンタ8」(ドイツ)をはじめ、東京都現代美術館の常設展示など、世界各地の美術展や音楽祭への参加や演奏多数。
[2]小川真生樹
2021/9/18(土)〜10/30(土)
1987年愛知県生まれ、東京都在住。2014年、東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻壁画研究領域修士課程修了。2018年、個展「Plan 14」(あをば荘|東京)を開催し、2019年「3331 ARTFAIR 2019」(アーツ千代田3331|東京)、2020 年「it’ll be a frosty Friday それは冷ややかな金曜日になります」(3F/3階|東京)などに参加。
[3]村上慧
2021/11/13(土)〜12/18(土)
1988年東京都生まれ、同地在住。2011年、武蔵野美術大学造形学部建築学科卒業。2019年「高松コンテンポラリーアート・アニュアル vol.08/ 社会を解剖する」( 高松市美術館|香川)などに参加し、2020年個展「村上慧 移住を生活する」( 金沢21世紀美術館|石川)を開催。著書に「家をせおって歩く」(福音館書店) など。
[4]鬼海弘雄
2021/12/25(土)〜2022/2/5(土)
1945年山形県生まれ。写真家。1973年より、東京・浅草寺で市井の人々のポートレート写真を撮りはじめる。1988年に日本写真家協会新人賞、2004年に第23回土門拳賞など、数々の写真賞を受賞。2011年、個展「鬼海弘雄写真展 東京ポートレイト」( 東京都写真美術館| 東京) を開催。他、国内外での写真展に数多く参加。2020年10月没。
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