文化交流展-特集展示「没後350年記念 明国からやってきた奇才仏師 范道生」九州国立博物館
名称:文化交流展-特集展示「没後350年記念 明国からやってきた奇才仏師 范道生」九州国立博物館
会期:令和3年7月17日(土)~10月10日(日)
休館日:月曜日
開館時間:9時30分〜17時00分(入館は16時30分まで)
住所:〒818-0118福岡県太宰府市石坂4-7-2
TEL:050-5542-8600(ハローダイヤル)
URL:九州国立博物館
福建省から長崎に渡来し、唐寺で活動していた中国人仏師・范道生(1635〜1670)は、日本黄檗宗の開祖・隠元隆琦によって京都宇治の萬福寺へ招かれ、中国そのままの仏像を制作し、当時の京都仏師にも大きな影響を与えました。没後350年を記念し、范道生が日本に遺した代表的な仏像、仏画、墨蹟を展示し、奇才あふれる独特な作品世界と人物像を紹介します。
范道生(1635~1670)は、万治3年(1660)に長崎に渡来した福建省泉州府安平出身の仏師です。来日前の事績は不明ですが、長崎では唐寺の福済寺と興福寺の仏像や道教神像を造っていました。
寛文3年(1663)、日本黄檗宗の開祖・隠元禅師から京都宇治の萬福寺に招かれ、約1年間、その仏像造りを担当しました。なかでも大げさな表情とポーズが特徴の十八羅漢像は、范道生が彫刻し、京都仏師が装飾を仕上げた、日中仏師合作の群像です。萬福寺では多くの僧と親交を深め、羅漢図などの絵画作品も残しています。
萬福寺の初期整備が一段落すると、広南国(いまのベトナム中部)に向かうために日本を一旦離れました。そして萬福寺の造像を再開するため寛文10年に再び渡航しますが、今度は滞留が認められず、同じ船で帰国するよう命ぜられていたなか、病没しました。わずか36歳でした。 日本での活動期間は6年弱でしたが、萬福寺に遺した仏像を通して日本黄檗宗の開立を広く世に示すことに貢献しました。また、同時代の一部の京都仏師にも影響を与え、范道生作品の形式と作風にならう新しい様式が生み出されました。
本展は、范道生の没後350年を記念して開催する小さな特集展示ですが、黄檗宗大本山萬福寺と興福寺の代表的な仏像や道教神像が展示されます。主な絵画作品がそろうのも見どころです。自筆の書も初公開いたします。この機会に、范道生作品の魅力を存分にお楽しみください。
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