桜井秀 作品展 「臨界の黙示」日本カメラ博物館

桜井秀 作品展 「臨界の黙示」日本カメラ博物館

名称:桜井秀 作品展 「臨界の黙示」日本カメラ博物館
会期:2021年9月28日(火)~10月31日(日)
展示点数:65点(全てモノクロ)
図録販売;今回展示される作品を収めた図録を制作し、フォトサロン受付にて販売します。または通信販売もご利用いただけます。
開館時間;10:00~17:00
休館日:毎週月曜日(祝・祭日の場合は開館)
入館料:無料
住所:〒102-0082東京都千代田区一番町25 JCII一番町ビルB1F
TEL:03-3263-7110
URL:日本カメラ博物館

 JCIIフォトサロンでは、来る2021年9月28日(火)から10月31日(日)まで、桜井秀作品展「臨界の黙示」を開催します。
 桜井秀氏は、写真家によるセルフ・エージェンシー「VIVO」(1959年結成)にて奈良原一高らの暗室を担当の後、1963年にカメラマンとして博報堂へ入社して数々の広告制作に携わりました。1997年にフリーランスとなって以降は、アメリカ西部や日本の海岸線などをテーマに作品発表を続けています。
 本展では、2002年から2009年まで日本の海岸線を巡って撮影した作品65点(すべてモノクロ)を展示いたします。
生物の母なる海に思いを馳せた桜井氏は、海岸線を生物進化の臨界ととらえて、能登半島、伊豆半島、房総半島、三陸海岸などの海辺を撮影しています。寄せては返す波が砂浜につくるさまざまの形象を、物言わぬ海から寄せられるメッセージ、即ち、プラスチック製品などの人工ゴミによって汚染されたことへの怒りの表れと感じ、自然への敬意と畏怖を胸に撮影を続けました。太陽と波が渚に作り出す一瞬の跡形に大いなる意図を込めた、繊細でドラマチックな作品ばかりです。
 国連が掲げた持続可能な開発目標SDGsの14番目には「海の豊かさを守ろう」とあります。自然からのメッセージをとらえた桜井氏の作品は、漂流する人工物やマイクロプラスチックに汚染された海洋環境を、そして、私たちが生きる地球の未来を見つめ直す契機となる作品と言えましょう。

桜井 秀 (さくらい しゅう)
1937年、山口県生まれ。1959年、東京写真短期大学(現・東京工芸大学)卒業。同年、写真家集団「VIVO」に入り、川田喜久治、丹野章、東松照明、奈良原一高、細江英公、佐藤明に師事。1963年、博報堂写真部に入社。チャールズ・ブロンソン(マンダム化粧品、1970年)、ジュリアーノ・ジェンマ(鈴木自動車、1981年)、マイケル・ジャクソン(鈴木自動車、1982年)などの撮影に携わる。1997年にフリーランスとなり、アメリカ西部、日本の海岸線などをテーマに撮影を続ける。日本写真家協会会員。
受賞歴は、毎日広告デザイン賞・新聞広告(白黒)総理大臣賞(シェル石油、1963年)、毎日広告特別賞(河出書房新社、1963年)、FCCグランプリ(1986年)、第8回飯田市藤本四八写真文化賞(2012年)など。
写真集は、『American West 西へ向かう』(日本写真企画、2008年)。
写真展は、一色一成、長岡宏、桜井秀「“MAMI”NUDE IN LAGOON」(銀座富士フォトサロン、1972年)、天使の絵本(銀座富士フォトサロン、2000年)、ノスタルジックな道―ルート66―(品川キヤノンギャラリーS、2011年)、DRY EARTH―乾地―(銀座キヤノンギャラリー、2018年)、ほか多数。

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