名称:特別展「人形 -人とともにあるもの-」港区立郷土歴史館
会期:2021年10月2日(土)〜12月5日(日)
開館時間:午前9時~午後5時(土曜日のみ午後8時まで)
※入館受付は閉館30分前まで
料金:大人 400円(320円) 小・中・高校生 200円(160円)
※常設展セット券 大人 600円(480円) 小・中・高校生 200円(160円)
※()内は10名以上の団体料金です。
休館日:10月21日(木)・11月18日(木)
住所:〒108-0071東京都港区白金台4-6-2 ゆかしの杜内
TEL:03-6450-2107
URL:港区立郷土歴史館
未来への不安を取り除くため、切実な願いを叶えるために祈りを捧げる。それはコロナ禍の今も、そして昔も変わらない人の姿です。人が「人の形をしたもの」に願いを託したときに、人と人形(にんぎょう・ひとがた)の歴史は始まったといえます。人の手によって作られた人形は、人とのかかわりにおいて多様に展開し、日本独自の文化を形成しました。
本展では、港区にゆかりのある人形を中心に、人形に託された役割 -人を守り、願いを受けとめ、楽しませ、寄り添う- に焦点をあて、人とともにある人形の特性を探ります。
プロローグ まもり、はらう
人形が「にんぎょう」として一般化されたのは室町時代以降で、それまではひとがた、かたしろ、あまがつ、ひいな、土偶人、木偶人、傀儡などと記されました。土・石・木・金属などを素材とした「ひとがた」は霊的対象物としての要素が大きく、平安時代初期には国家的祭祀に用いられました。
人形は本来、人間の形代として、神霊の依代として、罪を祓い病の快癒を願い、あるいは他人の不幸を祈り呪うなど、人間の運命の身替わり的な役目を果たしたのです。
第1章 願う、愛でる ―祈念の人形
古来の「祀り、祓う」人形は、やがて「演じる」役割をもちます。神霊の依代という本来的な役割をもつ山車人形、当時の先端技術を駆使したからくり人形、人の手で操られ物語を演じる浄瑠璃人形。これらはいずれも祭礼や興行という賑わいの場において、壇上で曳き回され、操られ舞うことにより衆目を浴びました。一過性の空間で繰り広げられる人形の存在が、人々を高揚させ非日常へといざなう装置となったのです。
第2章 宿し、魅せる ―壇上の人形
古来の「祀り、祓う」人形は、やがて「演じる」役割をもちます。神霊の依代という本来的な役割をもつ山車人形、当時の先端技術を駆使したからくり人形、人の手で操られ物語を演じる浄瑠璃人形。これらはいずれも祭礼や興行という賑わいの場において、壇上で曳き回され、操られ舞うことにより衆目を浴びました。一過性の空間で繰り広げられる人形の存在が、人々を高揚させ非日常へといざなう装置となったのです。
第3章 在り、伝える ―物語る人形
本章では、かの有名な赤穂事件の舞台の一つ、高輪泉岳寺の義士像を紹介します。彼らは名前を持つものとして、恒久的に安置され、あるいは祀られることにより、物語の象徴としての機能を果たしました。
また本章では、港区ゆかりの文学者、江戸川乱歩と巌谷小波にまつわる人形を紹介します。人から人へ、文学者独自の視点で人形が語られ、人形をめぐる物語が紡がれました。
エピローグ 人とともに
本章では港区域の江戸時代の遺跡から出土した人形や港区にゆかりのある方々から寄贈いただいた人形を紹介します。人形は時に神をうつし、晴れの場を飾り、日常を楽しませ、寄り添ってきました。ここでは、今も昔も変わらない「人とともに」ある人形のカタチをご覧いただきます。
あなたにとって人形は、どのような存在ですか?
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