名称:開館1周年記念「永青文庫所蔵 近代日本画名品展」小林古径記念美術館
会期:令和3年10月2日~11月23日
本展覧会は、前期と後期で展示作品を入れ替えます。
前期:10月2日~10月24日
(小林古径「髪」(重要文化財)、「孔雀」、横山大観「野の花」、今村紫紅「三蔵・悟空・八戒」ほか)
後期:10月26日~11月23日
(小林古径「鶴と七面鳥」、松岡映丘「室君」(重要文化財)、鏑木清方「花吹雪・落葉時雨」ほか)
主催:小林古径記念美術館・新潟日報社
協力:公益財団法人 永青文庫
住所:〒943-0835新潟県上越市本城町7-1
TEL:025-523-8680
URL:小林古径記念美術館
上越市出身の小林古径(1883年~1957年)は近代日本画壇を代表する画家であり、16歳で上京後は日本美術院を中心として制作活動を行い、「髪」や「清姫」など多くの名作を残しました。
古径が制作活動に没頭できる背景として、彼の芸術性を理解し、物心両面から支えるパトロンの存在が大きかったと考えられます。その一人として、細川護立(ほそかわもりたつ)が挙げられます。古径と同年生まれである細川護立(1883年~1970年)は、小林古径や横山大観をはじめとする近代美術作家たちを庇護し、その優れた審美眼によって作品を収集して珠玉の近代日本画コレクションを形成しました。
本展覧会では、細川護立が設立した永青文庫所蔵の日本画コレクションの中から古径の代表作である「髪」(重要文化財)や「孔雀」をはじめ、横山大観や下村観山、鏑木清方など近代日本画壇を代表する作家の作品を展示し、近代日本画の名品を紹介するとともに、古径の画業を支えた細川護立との関係を紹介します。あわせて、細川家がかつて所有していた赤倉温泉の別荘の資料を展示し、細川家と赤倉の関係も紹介します。
展示作品(一部)
第1章 細川護立と小林古径
小林古径と細川護立は同じ年の生まれであり、熊本の画家で梶田半古の門下生であった山中神風(やまなかじんぷう)を介して知り合いました。護立は古径の昭和初期の作品を特に評価して「鶴と七面鳥」や「髪」などの作品を次々に蒐集したほか、古径の画室を訪ねては写生画や作品を実見し、時には古美術の話などをしながら互いに交流を深めました。
第2章 近代日本画の名品
護立は17歳の頃から横山大観や下村観山などの日本美術院の若手作家たちに関心を持ち、20代前半から作品収集を始めました。当時新進気鋭の画家にその価値を見出して積極的に親交を深めながら作品を収集し、護立の慧眼によって珠玉の近代日本画コレクション」を形成しました。
第3章 細川家と赤倉
細川家は、かつて新潟・赤倉温泉の地に別荘を所有していました。この別荘は護立が大正8年(1919年)頃から赤倉の土地を購入して建築計画を行い、大正11年(1922年)に完成しました。この別荘に画家たちを招き、護立の依頼によって横山大観ら12人の画家が描いた「鳥尽」が残されました。このほか、訪問客に渡すための手ぬぐいのデザインなども描かれており、護立と画家たちとの親しい交流がうかがえます。
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