名称:「壺中日月長 大樋陶冶斎のまなざし」石川県立美術館
会期:2021年9月18日(土) ― 2021年10月17日(日)
開館時間:9:30 ― 18:00(入場は17:30まで)
会期中無休
会場:第5展示室、第6展示室
住所:〒920-0963石川県金沢市出羽町2-1
TEL:076-231-7580
URL:石川県立美術館
陶芸家 大樋陶冶斎には、伝統を継承する茶陶作家と現代陶芸を牽引する造形作家という2つの側面があります。355年の歴史を持つ大樋窯の継承者としての「十代大樋長左衛門」、土による自由な造形を極めた「大樋年朗」。長年に渡ってこの2つを並行して活動を続け、現在は「陶冶斎」と号しています。
「壺中日月長(こちゅうじつげつながし)」は陶冶斎が自身の作陶について例えた禅語です。「壺中」は現実と隔絶した別天地、転じて時を忘れるような境地に至ること、「日月長」はいつのまにか長い年月が過ぎていたことを意味します。無心に作品をつくり続けていたらあっという間に今日になっていた、陶冶斎の生き方を表す言葉といえるでしょう。
本展覧会は3部からなります。初期からの作品と、作陶するうえで研究した古今東西の古陶などとの比較展示による第1部。十代大樋長左衛門作《黒茶盌 銘 汲古》を中心に据えた茶席仕立ての第2部。かたちや紋様に焦点をあて、造形的な作品を集めた第3部。この3つの視点から陶冶斎独自の表現を紹介します。
作家紹介
大樋陶冶斎
おおひとうやさい
1927年金沢市生まれ。本名奈良年郎。1949年、東京美術学校(現東京藝術大学)卒業。翌年に日展初入選。その後特選、文部大臣賞など受賞を重ねる。1987年「十代大樋長左衛門」を襲名。1984年日本芸術院賞受賞。1999年日本芸術院会員就任。2004年文化功労者の顕彰、2011年文化勲章受章。2016年「長左衛門」の名跡を長男に譲り、「陶冶斎」と号する。
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