名称:「東郷青児と前田寛治、ふたつの道」鳥取県立博物館
会期:2021年11月20日(土)~12月26日(日)
休館日:12月6日(月)
開館時間:午前9時~午後5時(入館は閉館の30分前まで)
会場:鳥取県立博物館 2階 第1・第2特別展示室
主催:東郷・前田展実行委員会(鳥取県立博物館、山陰中央テレビジョン放送株式会社)
特別協力:SOMPO美術館、損保ジャパン
協賛:日本通運、モリックスジャパン、吉備総合電設、三和商事、鳥取県情報センター
観覧料:一般/800円 (20名以上の団体・大学生・70歳以上の方/600円)
※高校生以下、学校教育活動での引率者、障がいのある方・難病患者の方・要介護者等およびその介護者は無料
【前売り】一般のみ/600円〈11月19日(金)まで〉
住所:〒680-0011鳥取県鳥取市東町2-124
TEL:0857-26-8042
URL:鳥取県立博物館
コレクション・マリアージュ:SOMPO美術館×鳥取県立博物館
東郷青児と前田寛治、ふたつの道
モダンボーイと哲学者、そして彼らが出会った日本・フランスの画家たち
東京のSOMPO 美術館と当館のコレクションから、東郷青児と前田寛治の代表作を紹介するとともに、藤田嗣治や佐伯祐三、里見勝蔵らパリに学んだ日本人画家たちの作品、さらには若き彼らに影響を与えたクールベ、ルノワール、ゴーギャン、ピカソといった巨匠たちの作品を紹介します。
日本を代表する洋画家である東郷青児(とうごう・せいじ 1897年~1978年 鹿児島市生まれ)と前田寛治(まえた・かんじ 1896年~1930年 現・鳥取県東伯郡北栄町生まれ)は、ほぼ同時期に日本の地方都市に生まれ、同じように西洋美術に惹かれて画家の道へと進みました。これまでのところ二人のあいだに親交があったことは確認されていませんが、画業の初期には二人とも同時期にパリに留学し、彼の地の様々な美術や文化を吸収します。日本に戻って以降、東郷は二科会で、前田は1930年協会と帝展で自らの絵画を世に問うていきました。同時代のパリの空気を吸った二人ですが、彼らの作風は大きく異なり、モダンボーイと呼ばれた東郷のそれは、装飾的かつ洗練されたモダンな女性像により異国的情趣を伝えようするもの、一方、学者肌の絵画探究者であった前田のそれは、自身の中にある詩的感性と西洋絵画の伝統を踏まえた写実性とを作品の上で融合させようとするものでした。時代を共有しながらも、二人が西洋から受け取ったもの、そしてそれによって培われた絵画論は異なり、画家それぞれの個性に応じて、彼らの芸術は実に多様に花開いたのです。
本展は、東京のSOMPO美術館(旧・東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館)の協力により、約240点の郷青児作品および東郷に関係する日本・フランスの画家の作品を収蔵する同館のコレクションから45点の作品と、約390点の前田寛治作品と前田の周辺画家の作品を収集してきた鳥取県立博物館のコレクションから50点ほどの作を選び、それらを織物のように有機的に組み合わせて構成するものです。パリを経由しつつ、大きく異なる作風を築いた東郷と前田。二人の仕事を際立たせながら、彼らが出会った日本とフランスの画家たちの作品にも焦点を当て、近代日本の洋画家たちが追い求め、築こうとしたものとは何だったのかを、あらためて見つめ直したいと思います。
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