「山水百景」小杉放菴記念日光美術館

「山水百景」小杉放菴記念日光美術館

名称:「山水百景」小杉放菴記念日光美術館
開催期間:2022年1月29日[土]~4月3日[日]
休館日:毎週月曜日(3月21日は開館し、3月22日を休館)
開館時間:午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで)
会場:小杉放菴記念日光美術館 展示室
主催:公益財団法人 小杉放菴記念日光美術館/日光市/日光市教育委員会
料金:一般730円、大学生510円、高校生以下は無料
住所:〒321-1431栃木県日光市山内2388-3
TEL:0288-50-1200
URL:小杉放菴記念日光美術館

吉田博《杉並木》1894-99(明治27-32)年頃
吉田博《杉並木》1894-99(明治27-32)年頃

 中国からもたらされた「山水画」は、画家の胸中にある理想的な風景を描いた作品と定義づけられています。日本においても古くから描かれ、近代では明治末から大正にかけて南画が再評価されたことにより、多くの山水画の名品が生まれました。その中でも、小杉放菴(1881-1964)は日本画の制作に軸足を移して以降、精力的に山水画を手がけるようになり、48歳頃に麻紙を用いたことを機に、墨のにじみを活かした独自の山水画を創り上げました。
 時が下り、現代では「山水画」というよりも、山水の「思想」に共鳴し描く画家が多いと言えます。例えば、長年居を構える茅ヶ崎や、故郷である日光の風景を描くことによって、「自分の風景」を追い求める洋画家・入江 観(1935-)や、自らを「超・日本画家」と称し、水やアクリル絵具を用いて、あらゆる人々の感覚を呼び覚ます絵画を創る間島秀徳(1960-)が挙げられます。年代・制作方法・描く対象ともに異なる2人ですが、山水の思想をもとに制作していることに共通点を見出せます。
 本展は、小杉放菴や大山魯牛(1902-1995)らによる近代の山水画から、現代における山水の思想が息づく作品を紹介することにより、山水の系譜をたどるものです。さらには、山水ということばや、画中に描かれた人物にも着目し、画面に込められた意味により深く迫ります。

大山魯牛《牛と農夫》制作年不詳
大山魯牛《牛と農夫》制作年不詳
小杉未醒(放菴)《雨》1920 年頃
小杉未醒(放菴)《雨》1920 年頃
大山魯牛《山水(牧豚)》1927(昭和2)年
大山魯牛《山水(牧豚)》1927(昭和2)年
小杉放菴《漁樵問答》1950-60 年代
小杉放菴《漁樵問答》1950-60 年代
小杉放庵《漁村夕陽》 1930年代前半作 小杉放菴記念日光美術館蔵
小杉放庵《漁村夕陽》 1930年代前半作 小杉放菴記念日光美術館蔵
入江 観《双稜冠雪》 2012(平成24)年 小杉放菴記念日光美術館蔵
入江 観《双稜冠雪》 2012(平成24)年 小杉放菴記念日光美術館蔵
「山水百景」小杉放菴記念日光美術館
「山水百景」小杉放菴記念日光美術館

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