「「迷宮 – WHITE DIARY -」山本基 個展」 eN arts

「迷宮」 300x300x38mm アクリル絵具・キャンバス 2021 ©︎山本基

名称:「「迷宮 – WHITE DIARY -」山本基 個展」 eN arts
会期:2021/11/12(金) 〜 2021/12/12(日)
会場:eN arts
時間:12:00~18:00
休館日:月~木曜日(会期中の金・土・日曜日のみオープン)
料金:無料
住所:〒605-0073 京都市東山区祇園町北側 円山公園内八坂神社北側
TEL: TEL:075-525-2355
URL: eN arts

日本では古来より様々な場面で浄化に使用される塩。その塩を使って制作を続けている作家、山本基の個展です。
山本は日本だけでなく、ヨーロッパ・アメリカ各地でも大規模なインスタレーションを展開しており、「山本基=塩の作家」という認識は世界中で定着してきました。展覧会終了後には鑑賞者と共にインスタレーションを崩し、各々が持ち帰った塩を海に戻す「海に還る」プロジェクトも行っています。
eN artsでの展示は、2010年4月、桜の時期に開催した「たゆたう庭」以来11年ぶりとなります。今回は2021年11月、紅葉の時期に京都祇園・円山公園にて、山本基の最新作品・インスターレーションを展開します。この機会にぜひご高覧ください。

■ 迷宮を描く理由
「迷宮」と題した迷路のような文様は、私が20年以上描き続けてきた形です。 私は大切な人との思い出に、今ここに生きる自分がつながっていて欲しいと願いながら、塩や絵具等を用いて描いてきました。複雑に絡み合う路は様々な条件に左右され思い通りに描けないこともありますが、その全てを受け入れながら形を拡げていきます。「迷宮」は必然と偶然が絡まり合いながら生み出される形であり、思い出を追い続ける結果の痕跡、プロセスの集積と言えます。
■ 迷宮と迷路について
迷宮と迷路は本来異なる意味を持つ言葉ですが、現代では混同され曖昧に使用されています。迷宮は分かれ道のない一本道で入口と出口まで迷うことなく行き着くことができる形であり、迷路は複雑に入り組んだ道を抜けてゴールに辿り着くことを目指すゲームとして発展した形です。私が描く模様は一見迷路のように見えますが、迷わせることを目的として描いているのではなく、迷宮のように一本で思い出に繋がっていて欲しいとの願いを込めながら描く痕跡です。迷宮という名は、私がそうあって欲しいと願う、希望のタイトルと言えるのです。
(山本基)

山本基
1966 年広島県尾道市生まれ。1995 年金沢美術工芸大学卒業。現在、金沢市在住。 浄化や清めを喚起させる「塩」を用いてインスタレーション作品を制作。床に巨大な模様を描く作品は長い時間を掛け、一人で描き上げる。展覧会最終日には作品を鑑賞者と共に壊し、その塩を海に還すプロジェクトを実施している。また、緻密なドローイングなども制作。近年は企業とのコラボレーションも手掛けるなど精力的に活動を展開している。ニューヨーク近代美術館 MoMA P.S.1、エルミタージュ美術館、東京都現代美術館、箱根・彫刻の森美術館、金沢21世紀美術館、瀬戸内国際芸術祭等、国内外で多数発表。

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