「浜口陽三、ブルーノマトン展―ひとつ先の扉」ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション

「浜口陽三、ブルーノマトン展―ひとつ先の扉」ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション

名称:「浜口陽三、ブルーノマトン展―ひとつ先の扉」ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション
会期:2022年1月15日(土)〜4月3日(日)
開館時間:平日 11:00-17:00
     土日祝 10:00-17:00
入館料:大人 600円 大学、高校生 400円 中学生以下 無料
主催:ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本
休館日:月曜日(3月21日は開館)、3月22日
住所:〒103-0014東京都中央区日本橋蛎殻町1-35-7
TEL:03-3665-0251
URL:ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション

ブルーノ・マトン《Compositionより》2011年 10.5×16.6㎝ エッチング+彩色、紙
ブルーノ・マトン《Compositionより》2011年 10.5×16.6㎝ エッチング+彩色、紙

浜口陽三(1909~2000)は、フランスで新しい銅版画技術を開拓し、20世紀後半を代表する銅版画家として活躍しました。作品には柔らかな空間が広がり、永遠の時間が流れているかのようです。本展ではその浜口作品と共に、日本の芸術・文化に親しんだフランスの画家の一人、ブルーノ・マトン(1938~2020)の銅版画を紹介します。
ブルーノはパリの映画学校を卒業後、短編映画を手がけましたが、より直接的に表現を追い求める決意をして銅版画を学びます。その後、版画や油彩画、アクリル画などを発表しながら、美術評論を続け、短編小説も出版しました。90年代以降は日本を度々訪れ、「手に思考が宿る」日本の工芸に、西洋の芸術にはない可能性を見出しています。彼は、銅版画のプロセス自体が芸術であると捉え、知的な表現を試みました。例えば「隠された音叉」シリーズでは、作家の問いかけやまなざしが、作品に柔らかに刷り込まれています。物静かで饒舌、繊細でユーモアのある作家の内面も一つの要素となり、銅版画と鑑賞者に対話が生まれます。
シンプルに見える線のシリーズは、イメージを超える新しい次元を求めて思索した時期の作品です。見る人の想像をくすぐり、心を象ります。展示にあたり、詩人の大岡亜紀氏、谷川俊太郎氏に、作品から浮かぶ言葉を書いていただきました。ご自身のイメージと合せて心と遊ぶ、参加型の展示をいたします。
銅版画には、油彩画や水墨画とは異なる表現の深さがあります。二人の作品はベクトルが違うものの、静かな引き潮のように、私たちの中にある感覚を遠くへと導き、星の光のように、その先の世界を照らします。浜口作品約20点、ブルーノ作品約50点の構成です。

ブルーノ・マトン《無題》2004年~2005年 9.5×14.4㎝ エッチング、紙
ブルーノ・マトン《無題》2004年~2005年 9.5×14.4㎝ エッチング、紙
ブルーノ・マトン《無題》2004年~2005年 9.7×14.3㎝ エッチング、紙
ブルーノ・マトン《無題》2004年~2005年 9.7×14.3㎝ エッチング、紙
ブルーノ・マトン《遅い帰り》 1993年 19.8×19.5㎝ アクアチント、紙
ブルーノ・マトン《遅い帰り》 1993年 19.8×19.5㎝ アクアチント、紙
浜口陽三《魚とレモン》1958年 26.5×48.8㎝ メゾチント、紙
浜口陽三《魚とレモン》1958年 26.5×48.8㎝ メゾチント、紙
浜口陽三《さくらんぼ》(6点組) 1974年 5.5×5.5㎝ カラーメゾチント、紙
浜口陽三《さくらんぼ》(6点組) 1974年 5.5×5.5㎝ カラーメゾチント、紙

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

ページ上部へ戻る