冬季所蔵品展「20世紀 二大革命 フォーヴィスム VS キュビスム ―色彩と形態の革新―」ふくやま美術館

冬季所蔵品展「20世紀 二大革命 フォーヴィスム VS キュビスム ―色彩と形態の革新―」ふくやま美術館

名称:冬季所蔵品展「20世紀 二大革命 フォーヴィスム VS キュビスム ―色彩と形態の革新―」ふくやま美術館
会期:2021年12月15日(水) ~ 2022年3月27日(日)​​​
休館日:月曜休館 
  ※ただし1/3(月)、1/10(月・祝)、3/21(月・祝)は開館、
  12/28(火)~1/1(土・祝)、1/11(火)、3/22(火)は休館
開館時間:午前9時30分~午後5時 
会場:ふくやま美術館 2階常設展示室(福山市西町二丁目4番3号)
観覧料:一般310円(250円) 高校生以下無料 ( )内は有料20名以上の団体料金
住所:〒720-0067広島県福山市西町2-4-3
TEL:084-932-2345 
URL:ふくやま美術館

アンリ・マティス《女性の顔(詩画集『顔』より)》1946年
アンリ・マティス《女性の顔(詩画集『顔』より)》1946年

フォーヴィスムとキュビスムは、ルネサンス以来引き継がれてきた美術表現を大きく変えた、近現代絵画史上最大の芸術革新運動です。フォーヴィスムは、1905年にパリで開催された展覧会においてアンリ・マティス(1869-1954)やアルベール・マルケ(1875-1947)らの作品が「フォーヴ(野獣)」と呼称されたことに由来します。画家の感情を投影し、原色をそのままに用いた荒々しい色彩表現は、目の前の対象の色をあるがままに再現すべきという制約から絵画を解放しました。一方で、キュビスムは、パブロ・ピカソ(1881-1973)とジョルジュ・ブラック(1882-1963)によって1907年に始められた試みで、「立方体」の意味を指すフランス語の「キューブcube」に由来します。描かれる対象を一度解体し、再構成するという発想に基づき、画面内から見たままの現実的な形や質感を排除しました。色彩と形態に関わるこの2つの革新運動は、抽象絵画やコンセプチュアル・アートの誕生のきっかけになるなど、後の芸術に与えた影響は計り知れません。

ジョルジュ・ブラック《青と灰色の鳥》1962年
ジョルジュ・ブラック《青と灰色の鳥》1962年

本展では、ふくやま美術館のコレクションから、マティスやマルケらフォーヴィストの画家たちの展開、キュビスムの創始者であるピカソとブラックの作品を展観するとともに、色彩のみで構成された幾何学的な抽象絵画を発表したソーニャ・ドローネー(1885-1979)、コラージュ(画面に素材を貼ること)の手法で廃品などを用いたメルツ絵画を生みだしたクルト・シュヴィッタース(1887-1948)など、この美術運動に強い影響を受けた芸術家たちを紹介します。加えて、自身の感情を反映したかのような荒々しいタッチで描かれた熊谷守一(1880-1977)の力作、幾何学的な形態で女性の裸体を描き、力強い生命力を表現した北川民次(1894-1989)の人物画など、フォーヴィスムとキュビスムが日本の美術に与えた影響についても概観します。

オットー・グートフロインド《ヴィキ(立体主義的頭部)》1911-13年
オットー・グートフロインド《ヴィキ(立体主義的頭部)》1911-13年
クルト・シュヴィッタース《抽象19(ヴェールを脱ぐ)》1918年
クルト・シュヴィッタース《抽象19(ヴェールを脱ぐ)》1918年
吉田卓《静物》1924年
吉田卓《静物》1924年
里見勝蔵《イビザの岩山》1955年頃
里見勝蔵《イビザの岩山》1955年頃
冬季所蔵品展「20世紀 二大革命 フォーヴィスム VS キュビスム ―色彩と形態の革新―」ふくやま美術館
冬季所蔵品展「20世紀 二大革命 フォーヴィスム VS キュビスム ―色彩と形態の革新―」ふくやま美術館
冬季所蔵品展「20世紀 二大革命 フォーヴィスム VS キュビスム ―色彩と形態の革新―」ふくやま美術館
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