名称:小関一成写真展「霧幻の水森もり -Lake Shirakawa-」FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア)
会期:2022年2月18日(金)~3月3日(木)
開館時間:10:00-19:00(最終日は16:00まで、入館は終了10分前まで) 会期中無休
会場:FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア)内、富士フイルムフォトサロン 東京 スペース2
入館料:無料
※ 企業メセナとして実施しており、より多くの方に楽しんでいただくために入館無料にしております。
作品点数:A0/A2/A3サイズ、カラー、約50点
主催:富士フイルム株式会社
巡回展:富士フイルムフォトサロン 大阪 2022年7月1日(金)~7月14日(木)
住所:〒107-0052東京都港区赤坂9-7-3(東京ミッドタウン、FUJIFILM SQUARE内)
TEL:03-6271-3350
URL:FUJIFILM SQUARE(フジフイルム スクエア)
写真展について
若手写真家応援プロジェクト「写真家たちの新しい物語」として、山形県飯豊町(いいでまち)にある白川湖の水没林で撮影を続ける小関一成氏(Kazuaki Koseki)による写真展を開催いたします。
冬の終わりから初夏までの一ヶ月間、白川湖は飯豊連峰からの雪解け水で満たされ水没した森が現れます。雪解け水で満たされた白川湖の水面は見る角度によってライトブルーからエメラルドグリーンへと様々な色合いに変化し、時折その地域特有の濃い川霧が発生し水没した木々を幻想的に映し出します。
山々に囲まれた山形の『湿度』ある風景・・・山と森と川が織りなす幻想的な世界をお楽しみください。
写真家からの写真展紹介
山々に囲まれた北国の盆地特有の『湿度』が織りなす世界、それを創り出す『山と森と川が織りなす世界』、『現実と非現実』をテーマに、春の一ヶ月間だけ姿を現す白川湖の水没林を、7年に渡り撮影してきました。
飯豊連峰をはじめとした山々に囲まれ、冬には積雪が数メートルにもなる山形県飯豊町。
雪どけの豊かな水は、雪深い過酷な冬が存在する証でもあります。
白川湖は、もともと川があった場所に治水を目的に建設された白川ダムの最上流部にあります。
白川湖の水没森は、白川ダムが雪解けで満たされていることで生まれた光景です。
ダムには洪水被害を防ぐという利点がありますが、同時に環境破壊も引き起こしています。
ダムは、渓流魚などの水生生物の増加と産卵期の遡上を含めた上下流への移動を妨げます。
また、大雨や大量の雪解け水と共に流れるはずだった土砂が、下流には流れず川に溜まることで、川の底が徐々に砂で満たされ、多くの水生生物が住処を奪われてゆきます。
人々が住みやすくするために自然を変えることは、多かれ少なかれ環境破壊につながります。
人々の生活の現実と環境破壊という現実。どちらも正しく、そして、正しいことは必ずしも正しいとは限りません。
一方で、雪解けと同じくして芽吹き、霧に包まれる木々が水面に映し出された白川湖は、環境への影響など感じさせません。まるで現実と非現実の狭間に存在するかのような心の奥に触れる美しさを持っています。
現実とはとても不思議なものです。
そうして春が過ぎると、まるで霧に包まれた幻だったかのように『水の森』は森へと儚く還ってゆきます・・・
私がフライフィッシングを通して白川へ訪れ始めてから15年ほどが経ちました。
人々が暮らし、美しい自然が残る、この地域の幻想的な世界を伝えることができれば光栄です。
小関 一成
Koseki Kazuaki
1977年山形生まれ。山形市在住。
写真館で人物撮影をしながら、四季を通じて「五感」を呼び起こし、山と森と川が織りなす世界を写し続けている。
山形の写真館の家に生まれ幼少期より写真に親しみ、現在も写真館で人物撮影を続けながら、山形や東北の自然を撮影。20代の頃からフライフィッシングに親しみ、自然に対し畏敬の念を抱いたことをきっかけに、山や森や川を歩きながら感じた「地球温暖化によって変化する自然」や「環境問題」などの問題を伝え、保護するため活動している。
Wildlife Photographer of the Year 2021,LensCulture Critics’ Choice 2021, BigPicture Nature world Photography Competition 2021,Photoville FENCE 2020,での受賞をはじめ国内外で多数の受賞をしています。
ロンドン自然史博物館、カリフォルニア科学アカデミーでの写真展示。ナショナルジオグラフィックWeb掲載、アメリカ,ロシアでの写真展示など海外を中心に評価を得ている。
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