名称:「SATO Kei: a Wonder 怪物 佐藤溪」町立久万美術館
会期:2022年5月28日(土曜日)~9月11日(日曜日)
開館時間:9時30分~17時(入館は16時30分まで)
休館日:月曜日(ただし7月18日は開館)、7月19日(火曜日)、8月12日(金曜日)
観覧料:
前売り 一般 450円
一般 800(500)円
高大生 500(400)円
小中生 400(300)円
※前売り券は4月上旬より県内プレイガイド等で発売開始
※( )内は20名以上の団体、高齢(65歳以上)、障害者手帳(身体障害者手帳・精神障害者保健福祉手帳・療育手帳)提示の際の割引料金 。 また、障害者手帳提示の場合、付添い1名も()内の額に割引。
主催:町立久万美術館、久万高原町、愛媛新聞社、愛媛CATV
後援:NHK松山拠点放送局、南海放送、テレビ愛媛、あいテレビ、愛媛朝日テレビ、FM愛媛、高知新聞社、RKC高知放送、
愛媛県、愛媛県教育委員会、松山市、松山市教育委員会、久万高原町教育委員会
助成:一般財団法人 自治総合センタ―、公益財団法人 花王 芸術・科学財団
住所:〒791-1205愛媛県上浮穴郡久万高原町菅生2番耕地1442-7
TEL:0892-21-2881
URL:町立久万美術館
美術評論家・洲之内徹は「きまぐれ美術館」で佐藤溪を取り上げ、霊的な油彩画にも深い関心を示して、敬意をはらいながらも遠ざかった。このたび、洲之内とゆかりの深い久万美術館は美術評論家・椹木野衣の監修に迎え、凄絶な生きざまをみせる佐藤の深淵に迫りたい。
佐藤溪(1918-1960年 本名・忠義)は放浪の詩人、画家として知られる。第二次大戦中は中国、東南アジアに赴き、1945年に復員した。出雲、亀岡、神戸などに住んだあと、55年から5年間、2度にわたって全国各地を旅している。59年、旅先の沼津で倒れ、翌年、両親の住む大分の湯布院で死去。42歳だった。
放浪の途中で、即興的に描いた多数の水彩画、スケッチを遺している。海や民家、旅先の何気ない風物に心を躍らせ躍動する画家の心が伝わってくる。哀切な詩情がにじむ作品である。佐藤溪は、こうした画業で知られているが、本展では放浪する前に描いた油彩画に注目したい。中国大陸のイメージが投影されたような不思議な人物像、妖しい微笑をたたえた女性像など。放浪中の作品とは全く違う、霊的な作品である。
心霊界を思い起こさせるような作品の発表、その後に続く不可解な放浪。佐藤は、自らの人生を社会の隅に追いやった。いや、追いやらざるを得なかった。凄まじいほどの生活は、心の痛みに起因していたとしても不思議ではない。佐藤の内奥に潜在したものは一体、何だったのだろうか。魔性、あるいは呪術的なものなのか。
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