名称:「津田青楓 図案と、時代と、」渋谷区立松濤美術館
会期:2022年6月18日(土)~2022年8月14日(日)
前期:6月18日(土)~7月18日(月・祝)
後期:7月20日(水)~8月14日(日)
※会期中、一部展示替えがあります
入館料:一般800円(640円)大学生640円(510円)、
高校生・60歳以上400円(320円)、小中学生100円(80円)
*( )内は渋谷区民の入館料
*土・日曜日、祝休日および夏休み期間は小中学生無料
*毎週金曜日は渋谷区民無料
*障がい者及び付添の方1名は無料
住所:〒150-0046東京都渋谷区松濤2-14-14
TEL:03-3465-9421
URL:渋谷区立松濤美術館
工芸品の下絵として捉えられがちな「図案」。しかし明治から大正時代は「図案」は必ずしも何かに応用されるために描かれるのではなく、また「絵画」とも異なるものとして存在するようになった時代でした。
明治時代、ヨーロッパの美術やデザインが日本でも広く知られるようになると、それまでの伝統的な図案から脱却し、独自の創意をもって考案しようという機運が高まりました。職人の仕事とされていた図案制作に画家も携わるようになり、その芸術化が試みられた、いわば図案の変革期だったのです。
本展は、明治30年代に京都で多くの図案集を出版し、大正時代には夏目漱石らの本の装幀も手がけた津田青楓 つ だ せいふう (1880-1978)を軸に、図案集と図案に関する作品を紹介します。青楓は、明治13(1880)年に京都に生まれました。明治から大正、昭和時代と目まぐるしく変化する社会の中で、日本画、洋画、工芸、書など幅広い分野で活躍しました。明治36(1903)年には、青楓自身も図案の研究会を結成し、日本画の師である谷口香嶠 たにぐち こうきょうや、当時、京都に新たな美術やデザインをもたらした洋画家の浅井忠を顧問に迎えて雑誌の刊行も行っていました。同年に刊行した図案集『うづら衣』では「自己は自己の図案をつくらねばならん」と制作にかける意気込みを語っています。
それまでの形にとらわれず、自己の表現としても制作されるようになった図案。津田青楓の作品を通し、職人の仕事から美術家の作品へと昇華された「図案」の世界をお楽しみください。
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