「ON―ものと身体、接点から」清須市はるひ美術館

「ON―ものと身体、接点から」清須市はるひ美術館

名称:「ON―ものと身体、接点から」清須市はるひ美術館
会期:2022年6月25日(土)〜2022年8月21日(日)
会場:清須市はるひ美術館
時間:10:00〜19:00 (最終入場時間 18:30)
休館日:月曜日 祝日の場合は開館、翌平日が休館
観覧料:一般 700円(600円)
    大学、高校生 500円(400円)
    中学生以下 無料
    ※( )内は20名以上の団体、及び清須市立図書館貸出利用カード提示者の割引料金
    ※各種障がい者手帳等提示者及び付添人1名は無料
住所:〒452-0961愛知県清須市春日夢の森1
TEL:052-401-3881
URL:清須市はるひ美術館

日々の生活の中で目にしている「もの」たち。わたしたちは身の回りのものについて、そのようすを見たり、音を聞いたり、かたちを手で触れたりしながら、身体を通してどのような状態にあるのかを認識しています。
日常生活の中では、そのようなものの状態について特別に意識することは少ないかもしれません。しかし、ひとたび何か作ることを考え始めると、ものとものが接していたり、こすれ合ったり、ものの表面を流れたり転がったりというようなことが、普段よりも少し大事なこととして意識されます。本展では、そのようなもののさまざまな状態について、特に何かと何かが接しているようすを示す「ON」をキーワードに、現代作家の作品を通して、わたしたちが目や耳や皮膚で触れていることについて考えます。
本展で紹介する4名の現代作家は、日常生活の中で自身の身体を使ってものに触れ、その状態に感性をはたらかせ、新たな感触を探りながら作品を制作しています。水木塁は、地面や壁といった街の表面と身体を触れ合わせることで受け取る情報を、写真や絵画の手法に置き換えながら視覚的な作品に落とし込んでいきます。 文谷有佳里は、ペンや鉛筆で紙の表面に触れ、自身の身体感覚をともなったリズムに沿って、連続した線やかたちを絶え間なく生成していきます。谷本真理は、粘土や絵具を扱いながら、一度できたかたちに別の力がはたらくことで、崩れたり変化することを受け入れて作品に取り込みます。時里充は、身の回りのものごとに含まれる、動きや音などの要素同士の接点を見つめ、解きほぐし、別の状態に置き換えることで生まれるズレや違和感に着目します。
わたしたちは2020年から、「触れること」についてこれまでとは違った実感を持ちながら過ごしてきました。何かを「作ること」やそれを伝えるための言葉もまた、「触れること」とともに変化していくのでしょうか。
ものと身体が触れることで生まれる、かならずしも言葉だけでは表すことのできないさまざまな状態について、作家の表現から思いを巡らし、「いま、触れて作ること」について改めて探ります。

水木塁/MIZUKI Rui
1983年京都府生まれ。2006年京都市立芸術大学美術学部漆工科卒業。2016年京都市立芸術大学大学院美術研究科メディア・アート領域博士号取得。
主な展覧会に、「GINZA ROOFTOP PROJECT」東急プラザ銀座|キリコテラス ウォーターサイド(東京、2020)、「VOCA展2020 現代美術の展望―新しい平面の作家たち」上野の森美術館(東京、2020)、「東下り」WAITINGROOM(東京、2019)、「都市のモザイク」ARTZONE(京都、2019)、「行為の編纂」TOKAS 本郷(東京、2018)、「C’s」RMIT PROJECT SPACE (メルボルン、2017)、「鏡と穴-彫刻と写真の界面 vol.3 水木塁」gallery αM(東京、2017)、「都市―Cityscapes/Residences」KANA KAWANISHI GALLERY(東京、2015)、「PARASOPHIA: 京都国際現代芸術祭 特別連携プログラム『still moving』」元崇仁小学校(京都、2015)、「now here , nowhere」京都芸術センター(京都、2009)、「水の情景―モネ、大観から現代まで」横浜美術館(神奈川、2007)、個展「liquid space」法然院(京都、2005)など。

水木塁《Shigam #Persicaria Capitata》2021年
水木塁《Shigam #Persicaria Capitata》2021年
水木塁《Untitled》2017年
水木塁《Untitled》2017年

文谷有佳里/BUNYA Yukari
1985年岡山県生まれ。2008年愛知県立芸術大学音楽学部作曲専攻卒業。2010年東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修了。
主な展覧会に、「あいちトリエンナーレ2019 情の時代」愛知県美術館(愛知、2019)、「文谷有佳里展」ガレリア フィナルテ(愛知、2016)、「トランス/リアル — 非実体的美術の可能性 vol.6 文谷有佳里」gallery αM(東京、2016-2017)、「群馬青年ビエンナーレ2015」群馬県立近代美術館(群馬、2015)、「第17回岡本太郎現代芸術賞展」川崎市岡本太郎美術館(神奈川、2014)、「文谷有佳里̶往来する線 Between Line and Drawing̶」茅野市美術館(長野、2013)、「VOCA展2013 現代美術の展望─新しい平面の作家たち」上野の森美術館(東京、2013)、「ポジション2012名古屋発現代美術~この場所から見る世界」名古屋市美術館(愛知、2012)など。

文谷有佳里《なにもない風景を眺める 2016.2.8》2016年
文谷有佳里《なにもない風景を眺める 2016.2.8》2016年
文谷有佳里「あいちトリエンナーレ2019 情の時代」展示風景 2019年 会場:愛知県美術館
文谷有佳里「あいちトリエンナーレ2019 情の時代」展示風景 2019年 会場:愛知県美術館

谷本真理/TANIMOTO Mari
1986年兵庫県生まれ。2012年京都市立芸術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了。
主な展覧会に、「からだの中のさかな」FINCH ARTS(京都、2021)、「Slow Culture」京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA(京都、2021)、「ショーケースギャラリー 谷本真理展」横浜市民ギャラリーあざみ野(神奈川、2020)、「一方そのころ meanwhile」KAYOKOYUKI(東京、2019)、「裏切られたシーン」clinic(東京、2018)、「清流の国ぎふ芸術祭 Art Award IN THE CUBE 2017」岐阜県美術館(岐阜、2017)、「Under 35 谷本真理 展」BankART Studio NYK(神奈川、2014)、「新・陶・宣言」豊田市美術館(愛知、2011)など。

谷本真理《この部屋とダンス》 2017年
谷本真理《この部屋とダンス》 2017年
谷本真理《pillow message》 2021年 撮影:来田猛
谷本真理《pillow message》 2021年 撮影:来田猛

時里充/TOKISATO Mitsuru
1990年兵庫県生まれ。2010年岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー [IAMAS]卒業。2012年多摩美術大学情報デザイン学科卒業。
主な展覧会に、第12回恵比寿映像祭「時間を想像する」東京都写真美術館(東京、2020)、「見た目カウント トレーニングス」千鳥文化(大阪、2020)、ICCキッズ・プログラム2019「見る、楽しむ、考える スポーツ研究所」NTTインターコミュニケーション・センター [ICC](東京、2019)、「フィジーク トス」アキバタマビ21(東京、2019)、「ラビットリーディング」TABULAE(東京、2018)、伊東友子・時里充「めくる映像_特集」コ本や(東京、2018)、「アスリート展」21_21 DESIGN SIGHT(東京、2017)など。
小林椋[ http://pocopuu.net/ ]とのユニット「正直」としても活動。

時里充《ハンドメイドムーブメント 20211019》2021年
時里充《ハンドメイドムーブメント 20211019》2021年
時里充《見た目カウント トレーニング#3エクササイズ》2020年
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