「AUN 水戶部七絵、根本祐杜」TOKYO INTERNATIONAL GALLERY

「AUN 水戶部七絵、根本祐杜」TOKYO INTERNATIONAL GALLERY

名称:「AUN 水戶部七絵、根本祐杜」TOKYO INTERNATIONAL GALLERY
会期:2022年7月6日(水)〜9月25日(日)
開館時間:10:00〜18:00
料金:観覧無料
休館日:8月16日(火)~19日(金)、9月5日(月) ロゼシアター休館日を休館
特別講座:アーティストトーク 7月10日(日)13:00~14:00
住所:〒140-0002 東京都品川区東品川1-32-8 TERRADA Art Complex Ⅱ 2F
TEL:03-6810-4997
URL:TOKYO INTERNATIONAL GALLERY

「AUN 水戶部七絵、根本祐杜」TOKYO INTERNATIONAL GALLERY
「AUN 水戶部七絵、根本祐杜」TOKYO INTERNATIONAL GALLERY
「AUN 水戶部七絵、根本祐杜」TOKYO INTERNATIONAL GALLERY
「AUN 水戶部七絵、根本祐杜」TOKYO INTERNATIONAL GALLERY

Tokyo International Galleryでは、6月11日より「AUN」が始動します。「AUN」はプレイヤーのフラットな連携を通して、「展覧会」を再考する継続型プロジェクトです。
展覧会≒エキシビションという言葉は、ex(外)とhabere(持つ)に由来し、スポーツの世界では、採点や順位付けを抜きにして己が研鑽を魅せる試合をエキシビションと呼びます。ではアートエキシビションとは何なのでしょう。そのミニマムな形は、場に作品を現前させ、その場を外に開くことでしょう。「AUN」はこの行為を現代的に咀嚼、肉付けし、それを繰り返すことを新たな一つのスタンダードとして提示します。
現代、展覧会は様々なプレイヤーによって生み出されています。アーティスト、ギャラリスト、クリティック、アーキビスト、デザイナー、キュレーター、コレクター、リサーチャー、そしてオーディエンス、ここでは書き切ることはできません。そして各々のプレイヤーがこの繋がりに意識的であろうとなかろうと、彼/彼女たちの役割によって、展覧会は存在しています。「AUN」はこれらのプレイヤーの繋がりを自覚することで始まります。
また「AUN」はTokyo International Gallery(TIG)という「場」に始まります。TIGは言わずもがなギャラリーであり、定期的に展覧会が開催され、作家から作品が旅立つ中継点としての機能を備えています。また本来「ギャラリー」という言葉は、建築外部の回廊を指し示し、人が往来、循環する外に開かれた場というニュアンスが存在します。「AUN」は「ギャラリー」という場を原義的に捉え直し、プレイヤーがフラットに連携する場であろうと画策するのです。
「AUN」の始まりには、TIGのギャラリスト・島村航介、谷本弥生の呼びかけに応えたアーティストの水戸部七絵、根本祐杜、シグニチャーデザインに浅井美緒、プロジェクトコンセプトに髙木遊、プロジェクトレヴューに太田光海、エディターとして月嶋修平、そしてアーカイブの一端を竹久直樹がフォトグラファーとして参画します。「AUN」は始動とともに開かれた回廊を提示し、プレイヤーの繋がりを生みだしたのちに閉幕します。そしてその繋がりから、また新たに「AUN」が始まるのです。「AUN」は、「展覧会」の終わりが新たな「展覧会」の始まりであることを志向するのです。

Artist
水戶部七絵 Nanae Mitobe
画家。東京藝術大学大学院 在籍。
一斗缶に入った油絵具を豪快に手で掴み、重厚感のある厚塗りの絵画を制作する。以前からモチーフとして、著名人の人物画を描いてきたが、14年米国での滞在制作をきっかけに匿名的な顔を描く「DEPTH」シリーズを制作し、16年愛知県美術館の個展にて発表、20年同美術館にて「I am a yellow」が収蔵される。近年は、20年上野の森美術館「VOCA 奨励賞」を受賞、22年東京オペラシティ project Nにて個展を開催。また菅田将暉「ラストシーン」のCDジャケット Art coverに採用され、CASIO「G-SHOCK 2100シリーズ」PRに出演。代表作にマイケル・ジャクソンやデヴィッド・ボウイなどのポップ・アイコンをモチーフにした「STAR シリーズ」、SNSに上がる世界各国の時事の出来事を描いた「Picture Diary」等がある。
主な展覧会に、22年「war is not over」void+、「OKETA COLLECTION: THE SIRIUS」スパイラルガーデン、「project N 85 水戶部七絵|I am not an Object」東京オペラシティ、21年「VOCA展2021」上野の森美術館、「Rock is Dead」biscuit gallery、20年「-Inside the Collectorʼs Vault,vol.1-解き放たれたコレクション展」WHAT、19年「I am yellow」Maki Fine Arts、2016年「APMoA, ARCH vol.18 DEPTH ‒ Dynamite Pigment -」愛知県美術館など。
根本祐杜 Yuto Nemoto
1992年 千葉県銚子市出身。
セラミックを主な素材として彫刻作品を制作。近年ではさまざまなイメージの元、人を制作しており、棒人間やうんこに埋まっているおじさんなどそのイメージアウトプットは多岐にわたる。そのイメージの発生源はドローイングや夢、日常の中で営われる思い込みや気付きにより発生する。TIGでは高さ3メートル強の巨大な人を展示する。庭に掘られた人型の穴をそのまま立体にし、垂直に立たせる。そこに立つ人物は土から発掘された新人類となる。主な展覧会に、21年「ナッシングアットオール」TokenArtCenter、20年「パーフェクトオフィス」AOYAMA STUDIO164。受賞歴:21年「群馬青年ビエンナーレ」入選、18年「CAF賞2018」最優秀賞、15年「日本大学芸術学部長賞」。
パブリックコレクション:15年「山梨県笛吹市大垈いやしの杜公園に根本祐杜先生像永久設置」。
Gallerist
島村航介 Kosuke Shimamura
ギャラリスト。東京生まれ。2012年に渡米し2016年に帰国。米国での作家・Michael Hoとの出会いにより2019年にTokyo International Galleryを設立。国内外のアートフェアに出展し2020年に現在のギャラリーを天王洲・TERRADA ART COMPLEXIIにオープン。ギャラリー運営を通して日本のアートシーンをさらに躍進させるべく、新進気鋭の作家を中心に展示を展開している。
谷本弥生 Yayoi Tanimoto
ギャラリスト。ロンドン生まれ。オーストラリア、イギリス、アメリカへの留学を経て2019年に帰国。
日本のアートシーンをグローバルに展開することを使命とし、アーティスト個々人に寄り添う第一の理解者/サポーターとして協働。国内外のアートを媒介するパイプラインとして、アーティスト、コレクター、キュレーター等、現代美術に関わる多様なプレイヤーをニュートラルに繋ぐ。主な展覧会企画に「Have you ever seen a ghost」(2022)、「The Practice of Alchemy」(2021)、「Everything but…」(2021)、「Endless.」(2021)「H―C三N」など。(左記全てTokyo International Gallery)
Designer
浅井美緒 Mio Asai
1997年東京生まれ。東京藝術大学美術研究科デザイン専攻。個人史から社会問題を紐付け、広義的に編集を行い、視覚情報としてグラフィックを軸に表現している。クライアントワークとアートワークを横断しながら、デザイン領域に軸を置いて活動している。
Concepter
髙木遊 Yuu Takagi
1994年京都生まれ。東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科修了。キュレイトリアル・スペースであるThe 5th Floor ディレクター。ホワイトキューブにとらわれない場での実践を通して、共感の場としての展覧会のあり方を模索している。主な企画展覧会として「生きられた庭 / Le Jardin Convivial」(京都, 2019)、「二羽のウサギ / Between two stools」(東京, 2020)、「Stading Ovation / 四肢の向かう先」(静岡, 2021)
Critique
太田光海 Akimi Ota
1989年東京都生まれ。映像作家・文化人類学者。神戶大学国際文化学部、パリ社会科学高等研究院(EHESS)人類学修士課程を経て、マンチェスター大学グラナダ映像人類学センターにて博士号を取得した。パリ時代はモロッコやパリ郊外で人類学的調査を行いながら、共同通信パリ支局でカメラマン兼記者として活動した。この時期、映画の聖地シネマテーク・フランセーズに通いつめ、シャワーのように映像を浴びる。マンチェスター大学では文化人類学とドキュメンタリー映画を掛け合わせた先端手法を学び、アマゾン熱帯雨林での1年間の調査と滞在撮影を経て、初監督作品となる『カナルタ 螺旋状の夢』を発表。また、2021年には写真と映像を用いたインスタレーションを展開した個展「Wakan / Soul Is Film」(The 5th Floor)を開催し、さらに熱海で行われた芸術祭「ATAMI ART GRANT」に参加するなど、映画に留まらない領域で表現活動を行う。
Photographer
竹久直樹 Naoki Takehisa
1995年生まれ。多摩美術大学情報デザイン学科メディア芸術コース卒、2019年よりセミトランスペアレント・デザイン所属。主にソーシャルメディア普及後における写真を扱いながら、撮影を行う。近年の主な個展に「スーサイドシート」(デカメロン、東京、2022)、展覧会参加に「惑星ザムザ」(小高製本工業跡地、東京、2022)、「沈黙のカテゴリー」(クリエイティブセンター大阪、大阪、2021)、「エクメネ」(BLOCK HOUSE、東京、2020)など。また展覧会企画に「power/point」(アキバタマビ21、東京、2022)、「ディスディスプレイ」(CALM & PUNK GALLERY、東京、2021)などがある。
Editor
月嶋修平 Shuhei Tsukishima
作家。1990年兵庫県生まれ。京都大学総合人間学部精神分析学専攻除籍。 文章表現からアートに携わる。展示文章や出版物の構成/編集の傍ら、作家としても美術展に参加する。主な参加展覧会に『The Drowned World Anchor』(東京、2019)、『ストレンジャーによろしく』(石川、2021)、『PROJECT ATAMI』(静岡、2021)、『N貸家はいい貸家 発光する貸家と発光する音楽』(東京、2021)など。キュレイトリアル・コレクティブ「HB.」メンバー、作家集団『モノ・シャカ』の一員。

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