畑山太志 「客観の方法」Gallery Pictor(ギャラリーピクトル)

畑山太志 「客観の方法」Gallery Pictor(ギャラリーピクトル)

名称:畑山太志 「客観の方法」Gallery Pictor(ギャラリーピクトル)
会期:2022年6月18日(土)~2022年7月15日(金)
開館時間:11:00 〜 18:00
休館日:月曜、火曜
入場料:無料
会場:Gallery Pictor(ギャラリーピクトル)
住所 〒248-0014 神奈川県鎌倉市由比ガ浜3-1-28 鎌倉テーラービル202
TEL:080-7085-8404
URL:Gallery Pictor(ギャラリーピクトル)

Gallery Pictor では2022年6月18日(土)~7月15日(金)まで、畑山 太志のソロ・エキシビション《客観の方法》を開催いたします。
畑山はこれまで一貫して「目には見えないけれど、身体や心の内で感じ取ることができるもの」を描き出そうとしてきました。制作アプローチは主観的な感覚に立脚していたとも思われ、「現代の社会では客観的であることに重きがおかれ、自らの感覚や心の動きを見失いがちであることに危機感を覚える」とも語っています。
畑山の作品はしかし、人間を取り巻く数多の生物・非生物、それらの相互関係や連動性に気づかせる、客観の視点を鑑賞者にもたらします。
本展は、畑山が正岡子規の ”客観” にふれて主観と客観の位置付けを問い直し、新たに挑む「ありのまま」の世界です。

中沢新一 著『ミクロコスモスⅡ  耳のための、小さな革命』 によると、正岡子規は「客観」によって主客合一をも超えた「ありのまま」の世界が見えてくるという。
私は、客観的であることに比重が傾きすぎないようにと、自らの内に生起する感覚にピントを合わせることで、事物がもっとも生き生きとした次元に迫ろうとしてきたように思う。それは主観的な経験や知覚を大切にすることであったけれど、子規は主観的な感情や思考を排した客観によって裸形の世界を見ることを実現しようとした。プロセスは違えど、見ようとした世界に恐れ多くも共感を感じる。
主観と客観は単なる二項対立ではなく、主観は客観につながり、客観は主観につながって、その円環運動のさなかで「ありのまま」の世界が見えてくるのかもしれない。
畑山 太志
畑山 太志 略歴(詳しいプロフィールはこちら)
視覚では捉えることができないものの、自然の場で身体が確かに感じ取る空気感や存在感の視覚化を試みる畑山は、彼が「素知覚」と呼ぶ、知覚の外側ではない本来身体が持っているはずのありのままの知覚を手がかりに、目に見えない世界を表象する。
2014年に白を基調とした絵画作品で「第1回CAF賞」の優秀賞と名和晃平賞を同時受賞後、自然のさまざまな現象が持ちうる環世界や植物が多様な生物とともに形成するネットワーク、さらにはデジタルやAIまでをも含みこむ現代における新たな自然など、多様なモチーフをベースに制作を展開する。
2017年多摩美術大学大学院美術研究科修士課程絵画専攻油画研究領域修了。神奈川県生まれ。

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