萩原英雄 「紙上に広がる宇宙」武蔵野市立吉祥寺美術館

萩原英雄 「紙上に広がる宇宙」武蔵野市立吉祥寺美術館

名称: 萩原英雄 「紙上に広がる宇宙」武蔵野市立吉祥寺美術館
会期:2022年6月16日(木)~2022年11月13日(日)
休館日:6月29日・7月27日~8月5日・8月31日・9月20日~30日・10月26日は休館
開館時間:10:00 〜 19:30
入場料:一般 100円、小学生以下・65歳以上・障害者手帳提示 無料
会場:武蔵野市立吉祥寺美術館
住所:〒180-0004東京都武蔵野市吉祥寺本町1丁目8番16号 FFビル7階
TEL:0422-22-0385
URL:武蔵野市立吉祥寺美術館

東京美術学校油画科を卒業後、高見沢木版社に入社し、浮世絵をはじめ木版画について多くを学び、戦後は油彩画を中心に制作活動に励んでいた萩原英雄は、40歳のころ、結核を患い、療養生活を余儀なくされます。その生活の中、木版画で年賀状を制作したことをきっかけに版画の道へと進み、そして、写実から抽象へと転換しました。その際、もともと油彩画を制作していた萩原の根底には、油彩画の表現という観念が常にありました。版画は、油彩画に比べて空間の深さが出にくいと考え、なんとかして木版の技術で油彩画のような深い空間を版画で表現することを目指します。初めのころは木版社で学んだ技法を基に制作していましたが、次第に木版の中に存在する制約に物足りなさを感じるようになります。しかし、それを逆手に、版木にベニヤなどを貼り付ける製版法や、凸版が一般的だった木版の凹版化、本紙の裏から色を滲み出させる両面擦りなど、独自の技法を次々と生み出し木版画表現の拡がりをみせた萩原は、内外の国際版画展で数々の受賞を重ね、戦後日本の版画界を代表する作家のひとりとして活躍しました。
本展では、幾重にも色面を重ねた画面に、〇や×などの様々な幾何学的なモチーフを散りばめた抽象作品の中から、《星月夜》シリーズと《星雲》シリーズを中心に、星や宇宙を主題に制作された作品の数々を紹介します。自由自在に画面中を駆け巡る色彩あふれる宇宙の作品を通して、萩原が追求した紙の上に無限に広がる空間を感じていただければ幸いです。

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