「『こどもの国』のデザイン ー 自然・未来・メタボリズム建築」 国立近現代建築資料館

「『こどもの国』のデザイン ー 自然・未来・メタボリズム建築」 国立近現代建築資料館

名称:「『こどもの国』のデザイン ー 自然・未来・メタボリズム建築」 国立近現代建築資料館
会期:2022年6月21日(火)~2022年8月28日(日)
休館日:7月18日は開館、7月19日は休館
開館時間:10:00 〜 16:30
入場料 入場料無料、庭園利用: 一般 400円、65歳以上 200円
会場:国立近現代建築資料館
住所:〒113-8553 東京都文京区湯島4-6-15 湯島地方合同庁舎内
TEL:03-3812-3401
URL:国立近現代建築資料館

「こどもの国」(横浜市青葉区)は、1965年5月5日に開園した児童厚生施設です。当時の皇太子殿下(現上皇陛下)のご成婚を祝して全国から寄せられたお祝い金を、子供のためになる施設に使ってほしいという殿下の御意向を受け、国費はじめ多くの民間企業や団体・個人の協力のもと、1961年に米軍から返還された旧日本陸軍弾薬庫の土地を整備し、開発されました。多摩丘陵に広がる約100ヘクタールの自然豊かな土地を活かして子供の遊び場を作るという発想は、その後の類似施設の先駆的モデルとなりました。当建築資料館は、「こどもの国」の開園前後の資料を収蔵しており、この収蔵品展では、開園当時の施設の図面と写真を中心とした展示を通じて、来館者の皆様を半世紀前のこどもの国開園時の光景に誘います。
「こどもの国」の計画と整備は、日本の近現代建築の発展において、貴重な意味を持ちます。施設の設計者の多くは、メタボリズム(新陳代謝という意味)という建築家・芸術家グループの結成にかかわり、生物が新陳代謝するように成長する建築、他者との共生に配慮した建築を重視した建築思想と未来都市像を発展させました。こうした日本建築界の先鋭的な動きは、世界中に知れ渡ることになります。こどもの国は、後に日本建築界を担うことになる建築家たちが、若々しい発想力を生かして、自然と子供の遊び、子供の未来のための施設デザインに取り組んだ場所なのです。
開園当時のこどもの国の施設の一部は現存していますが、施設デザインの当時の全体像を知るには、施設デザインを詳細に紹介する本展が絶好の機会となります。建築家たちが、子供の遊びと成長と自然と未来を結びつけようとした努力や工夫も理解されるでしょう。ここには、1960年代という、今日に比べれば素朴な社会状況にもかかわらず、共生、持続、更新といった、現代社会の大きな課題への先駆的取り組みの芽生えを見ることができます。
こどもの国の開園時のデザインを見つめ、そこに見られる夢と理想と魅力を再考することで、現在の様々な課題に向かい合うためのヒントが得られるのではないでしょうか。
尚、本展では、当資料館が近年収蔵した資料群7件を紹介展示するコーナーを設けて、収蔵資料の公開に努めます。来館される方々が、様々なタイプの建築資料の鑑賞を通じて、建築世界の広がりと建築家の様々な創意や努力についての理解を深めていただけることを願っております。
アーティスト
浅田孝、イサム・ノグチ、大谷幸夫、黒川紀章、大髙正人、鈴木彰、菊竹清訓 他

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