「型一会―型染で時代をつなぐ四人展―」和光ホール

岩井香楠子 型絵染着物 「春のはじまり」

名称:「型一会―型染で時代をつなぐ四人展―」和光ホール
会期:2022年7月7日(木) ~ 2022年7月18日(月)
開館時間:9:00~18:00 最終日は17:00まで
料金:無料
休館日:月曜日(祝日を除く)
会場:セイコーハウス銀座 6階 セイコーハウス銀座ホール
住所:〒104-8105 中央区銀座4丁目5-11
TEL:(03)3562-2111(代表)
URL:和光ホール

松原伸生 長板中形着尺 「小菊文」
松原伸生 長板中形着尺 「小菊文」
遠藤あけみ 型絵染着物 「碧」
遠藤あけみ 型絵染着物 「碧」
廣瀬雄一 小紋着尺 「七.三染分け三枚型格子」
廣瀬雄一 小紋着尺 「七.三染分け三枚型格子」

高い製紙技術による上質な梢紙。鍛刀技法息づく鋭利な刃物。水稲文化ゆえに生まれた米糊。「型」とは、この三要素が揃うH本で発展した「型紙による染め」を意味し、型紙を用いた染色技法は一千年以上の歴史の中で 磨かれてきました。
工業化が進む以前、型紙は量産を担う存在でしたが、そこから生まれる繊細な文様、闊達な曲線、感度の高いデザインには、人の手が直接描く絵とは異なる「省略の美」があり、色の力を得て更にデザイン性を高め、時を超えた普遍的な魅力を放ち、私たちの心をとらえます。
エレガントな型絵染で知られ、型絵染の可能性を追求してやまない岩井香楠子さん、岩井さんの薫陶を受け独自の型絵染を確立した遠藤あけみさん、長板中形という江戸の浴衣染めの粋に現代性を吹き込む松原伸生さん、百年続く江戸小紋の家に生まれ今まさに技術研鑽の途にある廣瀬雄一さん。技法、経歴、世代の異なる四人の作品が集うことで見えてくるのは、型染の豊かな土壌と広々とした地平。
きものを装う贅沢とは、 畢竟ひっきょう つくり手の技術と創意を肌で感じることだと、改めて認識させられます。
今、この時にしか現れ得ない、聾き合う四人の型染世界。この稀有な出会いの会が、型染の新たな魅力を発信する場となるでしょう。

岩井香楠子 型絵染着物 「春のはじまり」
岩井香楠子 型絵染着物 「春のはじまり」


岩井香楠子
1938年
神奈川県横浜市に生まれる
1965年
東京藝術大学 美術学部 日本画専攻 卒業
1972年~
東京クラフトデザイン研究所で染織を学ぶ
1979年~
人間国宝 鎌倉芳太郎に師事 型絵染を学ぶ
1980年
日本伝統工芸展、日本伝統工芸染織展 初入選
1984年
日本工芸会 正会員に認定
1994年
第31回日本伝統工芸染織展 日本工芸会賞
2007年
和光ホールにて個展開催(12·16·20年)
2012·18年
第46·52回日本伝統工芸染織展 東京都教育委員会賞
2019年
日本伝統工芸展 日本工芸会奨励賞
現在
日本工芸会正会員 香南染工房主宰

松原伸生
1965年
東京都江戸川区に生まれる
1984年
都立工芸高等学校デザイン科卒業後、父、松原利男に長板中形・ 藍形染を師事
2000年
第40回伝統工芸新作展 奨励賞
2007年
第41回日本伝統工芸染織展 東京都教育委員会賞
2008年
千葉県美術展(県展)県展賞
2014年
第61回日本伝統工芸展 高松宮記念賞
2018年
第38回伝統文化ポーラ賞 優秀賞
2020年
第67回日本伝統工芸展 日本工芸会保持者賞
2021年
紫綬褒章受章

遠藤あけみ
1956年
神奈川県川崎市に生まれる
1978年
多摩美術大学絵画科日本画専攻卒業
岩井香楠子氏に師事し型絵染を学ぶ
2000年
第16回シルク博物館全国染織作品展 佳賞
2006年~
日本伝統工芸展に出品
2008年
第42阿日本伝統工芸染織展 工芸会会長賞
2009年
日本工芸会正会員に認定
2015·16年
第49·50回日本伝統工芸染織展 京都新聞賞

廣瀬雄一
1978年
東京都新宿区に生まれる
2000年
シドニーオリンピック強化選手として活躍
2001年
大学卒業後、廣瀬染工場に入り修行をはじめる
2014年
フランス・リヨンMAISON DES CANUTSにて展覧会と染実演を開催
第61回日本伝統工芸展 初入選
2021年
第61回東日本伝統工芸展 奨励賞
第26回全国染織作品展シルク博物館 奨励賞
現在
日本工芸会 準会員

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

ピックアップ記事

  1. 「春岱-稀代の名工-」瀬戸市美術館
  2. 特別展「岩合光昭写真展 こねこ」秋田県立近代美術館
  3. 「返還30年 岐阜の赤羽刀総覧ー美濃伝をたどるー」岐阜県博物館
ページ上部へ戻る