名称:RUPERT J. SMITH 「JAPAN PROJECT – HOMAGE TO ANDY WARHOL – 」Sansiao Gallery
会期:2022年6月25日(土)〜 8月19日(金)
休廊日:7月16日 – 29日
住所:〒103-0027 東京都中央区日本橋3-2-9 三晶ビルB1F
TEL:03-3275-1008
URL:Sansiao Gallery
ニュージャージー州の片田舎で生まれたルパート・スミス。どんよりと曇った日が多く、夏でも寒々とした印象を与えるこの地で育った彼にとって、フロリダやカリフォルニアの太陽は憧れだった。海が太陽で輝くのを見ながら思いついた“ダイヤモンド・ダスト”は、のちにウォーホルの作品に多様に用いられるようになる。美術大学を卒業する時分、その卓越した才能を認められ、ロサンゼルスの名門中の名門、ターマリンド版画工房のマスタープリンターの地位を約束されたが、可能性を狭められると感じ、独立してニューヨークに自分のワークショップを開いた。
1975年に工房を開いて以来、さまざまなアーティストや版元が仕事の依頼にやってきたが、その中にはアンディ・ウォーホルも含まれていた。ウォーホルは今までに行ってきたシルクの技術に比べ、はるかに高度で重厚感を思わせるその技術の完璧さに惚れ込み、そしてルパートも、この60年代のポップ・マスターに自分の手で新しい息吹を与えたいと思った。かくして、アンディとルパートの間に共同製作者という深い絆が生まれ、ウォーホルが亡くなる1987年までのすべての作品に携わることとなる。
ウォーホルが他界する前に考えていたプロジェクトのひとつ「ジャパン・シリーズ」を完成させるには、ルパートの力なくしてはありえませんでした。只一つ、誠に遺憾な事は、このプロジェクトが完成に到った段階で、製作者のルパート・スミスが病に倒れ、この世を去ってしまったことです。ウォーホルが亡くなり、その意思を継いだルパートもいなくなってしまったことで、このシリーズ集は真の意味でウォーホル・ファミリーの最後の作品となってしまいました。ポップアートの騎手、アンディ・ウォーホルが最後に残した私たちへのメッセージは我々日本人にとって最高の誇りであるような気がします。
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