「椎木かなえ個展 虚の舞踏」Bunkamura ギャラリー

大切なこと 455×530mm, 2021

名称:「椎木かなえ個展 虚の舞踏」Bunkamura ギャラリー
会期:2022年8月9日(火)~8月15日(月)
開館時間:10:00~19:00
会場:Box Gallery
主催;Bunkamura Gallery
住所:〒150-8507 東京都渋谷区道玄坂2-24-1
TEL:03-3477-9111(代表)
URL:Bunkamura ギャラリー

陰鬱な遊び -糸- 455×530mm, 2020
陰鬱な遊び -糸- 455×530mm, 2020

夢と現の狭間に佇む愛しき者たち。
無表情を飾る群像は、何かと不気味に私たちを見つめてくる。人間を模った複数もの顔を隠し、はたまた人間ではありえない肢体をする異形。しかし、旗、紙風船、ピアノなど楽し気に持ち出すモチーフと、どこか人間味を感じさせる仕草に、我々は思わず覗き込もうとする。
意識や知覚とも捉えられるその肢体は、予測も付かない形へと膨らみ変化する。得体の知れない不気味さの中に、親しみとユーモア溢れる物語が紡がれる。厚塗りによる重厚な画面に、不釣り合いにも作家の軽快な嗤い声がくすくすっと聞こえてくる。そして物語に集中していく内に、ふと夢から醒めたかのように我に帰ると、その物語の主人公はもう一人の自分であることに気づく。
椎木かなえが描く世界は虚構である。虚、または仮象、見せかけは、ネガティブな表現とされることが多いが、作家は仮象を用いて、主観や現象に満たされる日常の現実に、意識や知覚など目に見えない人間の内なる本質を顕にする。生と死の関係性にも着目し、日常では体験し得ない虚を物語る。
人間の深淵にある心象風景を描き続ける椎木かなえ。本展は3号から20号の油彩とドローイングの新作・近作を展示販売する。夢境の住人たちが主演する超現実の舞台を、どうぞご鑑賞ください。

陰鬱な遊び -夢- 455×530mm, 2020
陰鬱な遊び -夢- 455×530mm, 2020
守る 318×409mm, 2021
守る 318×409mm, 2021
青い空の下で -椅子- 727×606mm, 2019
青い空の下で -椅子- 727×606mm, 2019
青い空の下で -気球- 606×727mm, 2019
青い空の下で -気球- 606×727mm, 2019
大切なこと 455×530mm, 2021
大切なこと 455×530mm, 2021

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

ピックアップ記事

  1. 「第十四回 I氏賞受賞作家展」岡山県立美術館
  2. わが街ながのゆかりの作家展 中村明個展「混ポジション」長野市芸術館
  3. 「東京造形大学 写真研究所 ―ミクロな視点とマクロな視点―」BankART KAIKO
ページ上部へ戻る