Le Forum「A Quiet Sun」田口和奈展「“A Quiet Sun“ by Kazuna Taguchi」メゾンエルメス8階フォーラム
- 2022/7/21
- 東京
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名称:Le Forum「A Quiet Sun」田口和奈展「“A Quiet Sun“ by Kazuna Taguchi」メゾンエルメス8階フォーラム
会期:2022年6月17日(金)~9月30日(金)
開館時間:11:00–19:00(入場は18:30まで)
休館日:7月14日(木)、8月17日(水)
※ギャラリーは基本、銀座店の営業に準じております。
※開館日時は予告なしに変更の可能性がございます。随時こちらでお知らせ致します。
入場料: 無料
会場: 銀座メゾンエルメス フォーラム 8・9階
住所:〒104-0061東京都中央区銀座5-4-1
TEL:03-3569-3300
URL:メゾンエルメス8階フォーラム
田口和奈(1979年東京都生まれ)は、現在オーストリア、ウィーンを拠点に制作、活動をするアーティストです。東京藝術大学美術学部絵画専攻油画領域を卒業後、同大学院美術研究科で博士号を取得し、2010年には五島記念文化賞美術新人賞を受賞しました。これまで、アジアや欧州での個展やグループ展参加など、精力的な活動を行っています。
田口は、多重的な構造を持つモノクロームの作品を通じて、時間や空間といった形而上の存在を見出そうとする制作を続けています。
例えば、自ら制作した絵画や彫刻を多重露光で撮影する、プリントした印画紙の上に油彩のドローイングを描き、再び撮影をするといった重層的な手続きを経て生まれる作品には、写真でありながらも、長い時間をかけて画布に向かう絵画と同様の地平を見出すことができます。
また、田口の作品は、しばしば過去の美術作品の参照や、匿名のファウンドフォトや雑誌といった既存のイメージの応用を含みます。収集した過去のイメージから象徴を読み取ろうとする身振りは、アビ・ヴァ―ルブルグ(1866-1929)の「ムネモシュネ・アトラス」からの影響も受けています。アーティストは、それらのイメージの中にある複数の時間軸や身体の断片から、記憶を生み出す星座的空間の兆しを掬い取り、そこに節制と偶然を招き入れるべく、時に修復し、時に自作の中へと再び迷い込ませるのです。
「A Quiet Sun」は、本展のために制作した作品群と、田口が収集するファウンドフォトを用いて編成されます。神話や匿名の記憶は、ゼラチンシルバーの中に息づく様々な身体の身振りや触覚からもたらされます。ギャラリーにあふれる強い自然光をそのまま用いながら、建築を発見し、空間を整え、レイヤーを与えてゆくような大胆かつ繊細な展示方法は、田口の写真制作における問題意識を異なる角度から解釈する試みでもあります。写真という身体(コーパス)が、溢れる太陽の中で移ろいやすい像を結ぶ時に、どのような光のしじまが見いだされるのでしょうか。
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私の関心であり同時に問いであるのは、集めたファウンドフォトが非常に魅力的である理由である。
「エウリュディケーの眼」は、神話のイメージを拠りどころに、現実の予感が入り混じったイメージで、これまでの作品より即興的かつ多層的な構造をもっている。
ファウンドフォトの発見、修復、修繕というプロセスは、ゼロから作りだす私の制作のプロセスとは違う地点から同じ空間に向かっているようだ。この展覧会について考えることは、私の関心が交差しているその空間について考えることである。
田口和奈「A Quiet Sun」のノートより
アーティストプロフィール Artist Profile
田口 和奈 Kazuna Taguchi
1979年東京都生まれ。2013年よりオーストリア、ウィーンを拠点に制作を続ける。東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻を卒業後、同大学院美術研究科博士号取得。近年の主な個展に、「Due」(ERMES ERMES、ローマ、2021年)、「エウリュディケーの眼」(void+、東京、2019年)、「wienfluss」(カスヤの森現代美術館、神奈川、2017年)。主なグループ展に「TOPコレクション 光のメディア」(東京都写真美術館、東京、2022年)、「The Terrorizers」(ERMES ERMES、ローマ、2021年)、「Why do birds suddenly appear?」(Galerie Martin Janda、ウィーン、2020年)、「The Unremarkableness of Disobedient Desire」(Lucie Drdova Gallery、プラハ、2020年)、「Autumn Sale of Dreams and Love(Haus der Matsubaraとの2人展)」(Significant Other、ウィーン、2019年)。2010年、五島記念文化賞美術新人賞受賞。
(公式HPより)
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