名称:「歌川広重 行書・隷書東海道 前期展」川崎浮世絵ギャラリー
会期:2022年8月27日(土)〜10月2日(日)
開館時間:11:00-18:30(入館は18:15まで)
料金:一般500円 高校生以下無料
※障がい者手帳をお持ちの方とその介護者1名は無料
休館日:月曜日
会場:川崎浮世絵ギャラリー
住所:〒2100007 神奈川県川崎市川崎区駅前本町12-1 川崎駅前タワー・リバーク3階
TEL:0442809511
URL:川崎浮世絵ギャラリー
江戸時代を代表する浮世絵師の歌川広重は、特に東海道の名所風景を描いた「東海道五十三次」で知られ、生涯のうち20種以上もの東海道シリーズを残します。本展ではこのうち、俗に「行書東海道」「隷書東海道」と呼ばれる2つの東海道五十三次を一挙ご紹介します。
「行書東海道」は天保(1830-44)末期の作で、シリーズタイトルが行書体で記されていることから、このように呼ばれています。「間判」という小さめの画面に、旅人たち(大名行列の武士・商人・巡礼)や、働く人々(駕籠かき・馬子・旅籠や茶店の給仕)など、東海道にまつわる多種多様な人々が描かれているのが特徴です。
「隷書東海道」は嘉永4年(1851)頃の作で、シリーズタイトルが隷書体で記されていることから、このように呼ばれています。宿場付近の風光明媚な景観を、大判の画面に広々と描いた作品が多いのが特徴です。また、雪景や雨景を絶妙に織り交ぜ、シリーズ全体が単調にならないような工夫がなされています。
これらの作品において広重は、名所風景、宿場の名物、旅人たち、沿道の人々などを生き生きと描き出しました。また、単なる風景画の枠にとどまらず、自然と人間が織りなす情趣までをも表現しました。
本展では、2つの東海道シリーズ全揃いを前期・後期に分け、同じ宿場の作品を見比べることができるよう、「行書東海道」と「隷書東海道」を並べて展示します。また、広重の出世作「東海道五拾三次之内」(保永堂版東海道)など、他の東海道シリーズからも名品数点を出展します。
さらに、特別公開として、二代歌川広重作「江戸名所図会 梅屋敷・川崎平間村平間寺・千駄ヶ谷」の版木を展示します。版木は役目を終えると別の絵に再利用するため、現存は非常に珍しく、浮世絵の制作の過程が分かる歴史的にも貴重な資料です。完成品の浮世絵も並べて展示します。この貴重な機会をお見逃しなく。
コメント
トラックバックは利用できません。
コメント (0)
この記事へのコメントはありません。