名称:「尊經閣文庫所蔵 『古事記』と国宝『日本書紀』」石川県立美術館-前田育徳会尊經閣文庫分館
会期:2022年8月6日(土) ― 2022年9月5日(月)
開館時間:9:30 ― 18:00(入場は17:30まで)
休館日:会期中無休
会場:前田育徳会尊經閣文庫分館
観覧料:
一般 370円
大学生 290円
高校生以下 無料
65歳以上 290円
住所:〒920-0963石川県金沢市出羽町2-1
TEL:076-231-7580
URL:石川県立美術館
『日本書紀』は、奈良時代の国家によって編纂された、最初の歴史書です。神話時代の説話から、持統天皇の時代の出来事までが漢文体で記されています。編者は舎人親王(とねりしんのう)で、三十巻からなります。その成立以降も、各時代において重宝された歴史書ですが、三十巻揃って伝わる写本は江戸時代以降のもので、それ以前の写本は断片的に伝わるのみです。
国宝に指定されている前田育徳会所蔵の『日本書紀』は、巻第十一の仁徳天皇紀、巻第十四雄略天皇紀、巻第十七継体天皇紀、巻第二十敏達天皇紀の四巻で、平安時代後期に記されたと考えられています。各巻の表紙見返しに室町戦国時代の公家・九条尚経による注記があり、九条家から三条西家へ渡り、三条西公福より加賀藩五代藩主綱紀へ贈られました。
綱紀はかねてより三条西家が所蔵する書跡典籍に関心を持ち、幼くして三條西家を継いだ公福を助けんと、書庫の造営や典籍の修復を援助します。やがて養女寿を公福に嫁がせ、享保3年(1719)、京より江戸に入った公福を自邸に招いた時、綱紀ははじめて『日本書紀』を見たとの記録があります。
今回展示するのは、巻第十一と巻第十七です。大鷦鷯天皇(おおさざきのすめらのみとこ)と称された仁徳天皇は、幼い頃から聡明で高い知性があり、また美男子であったといいます。高台に登った時、国中をながめたところ、家から煙が立たないことに気づき、百姓の貧しさを案じ、税金を取らないことにした有名なエピソードが記されています。
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