名称:「北澤美術館所蔵 ルネ・ラリック アール・デコのガラス モダン・エレガンスの美」兵庫陶芸美術館
会期:2022年9月10日(土)~11月27日(日)
休館日:月曜日
ただし、9月19日(月・祝)、10月10日(月・祝)は開館、9月20日(火)、10月11日(火)は休館
開館時間:10:00~18:00 ※入館は閉館時間の30分前まで
会場:兵庫陶芸美術館 展示棟 展示室1、2、4、5
主催:兵庫陶芸美術館、朝日新聞社、NHK神戸放送局、NHKエンタープライズ近畿
後援:兵庫県、兵庫県教育委員会、丹波篠山市、丹波篠山市教育委員会、 丹波市、丹波市教育委員会、公益財団法人 兵庫県芸術文化協会、 公益財団法人 兵庫県国際交流協会
協力”丹波立杭陶磁器協同組合 【制作協力】NHKプロモーション
特別協力:公益財団法人 北澤美術館
住所:〒669-2135兵庫県篠山市今田町上立杭4
TEL:079-597-3961
URL:兵庫陶芸美術館
ガラスを素材としたエレガントな作品の数々で、アール・デコの新時代を切り開いたルネ・ラリック(1860-1945)。フランス北東部シャンパーニュ地方のアイに生まれたラリックは、パリを拠点とし、前半生はジュエリー作家として、アール・ヌーヴォーの時代に活躍しました。貴石に代わる新素材としてガラスを用いるなど、ラリックは早くからガラスの可能性に注目していましたが、やがて、香水商のフランソワ・コティ(1874-1934)との出会いから、ガラスのラベルや香水瓶を制作する機会を得て、1909年にパリ東方郊外のコンブ=ラ=ヴィルに工場を構え、ガラス作品の量産を始めました。その後、ジュエリー制作を離れ、本格的にガラス工芸の道へと進みました。
ガラスの透明性を活かした新鮮なデザインと、鋳型を駆使した独自の製法によって、芸術性と実用性を兼ね備えたラリックのガラス作品は、1925年にパリで開催された博覧会の名称に由来する新しいデザイン様式「アール・デコ」を象徴する存在となり、ラリックはフランスを代表するガラス工芸家として知られるようになりました。自然や神話の世界をモティーフに取り入れた優雅な作風には、「生きる悦び」を追い求めるフランス装飾芸術の精神「ラール・ド・ヴィーヴル(生活の芸術)」が豊かに受け継がれ、今、なお多くの人々を惹きつけてやみません。
本展では、世界屈指のガラス・コレクションを有する北澤美術館所蔵のルネ・ラリック作品より、アール・デコの時代を代表する名品を厳選し、その全体像を、時代を追ってご紹介します。華やかで洗練された20世紀初頭のモダンな生活様式を彩ったラリックの美しき「モダン・エレガンス」の世界をどうぞお楽しみ下さい。
※すべて北澤美術館所蔵
展覧会の特徴
Ⅰ 諏訪湖畔にたたずむ北澤美術館は世界屈指のガラス・コレクションで知られています。その中から、フランス装飾芸術家として名高いルネ・ラリック(1860-1945)が存命中に制作された初期から晩年までの貴重な作品が一堂に展示されます。同館でもなかなか纏めて見ることの出来ないラインナップで、とても貴重な機会となります。
Ⅱ ルネ・ラリックがガラス工芸家として活躍したのは、「アール・デコ」と呼ばれる新しい芸術様式が生まれた時代でした。ラリックがガラスで表現しようとしたのは、20世紀の新時代にふさわしい「現代性(モダニティ)」。シャープで力強く、エレガントさも兼ね備えたラリックのデザインは、花瓶や香水瓶、テーブルウェアにいたるまであらゆる種類の作品を見事に美しく引き立てています。
Ⅲ 大衆化へと進む時代の流れを見据えていたラリックは、より多くの人々に作品が普及することを目指し、デザインの芸術性を損なうことなく、量産ができる体制を追求しました。これは陶芸をはじめ、工芸全体が抱えていた大きな課題です。「芸術と産業」の両立を見事に成功へと導いたラリックから、これからの工芸の在り方のヒントを探ることができます。
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