「Fifty Sketch Books 広田 稔展 ―50冊のスケッチブック―(洋画)」横浜高島屋

「No.35-5」23.0×33.0cm

名称:「Fifty Sketch Books 広田 稔展 ―50冊のスケッチブック―(洋画)」横浜高島屋
会期:2022年8月31日(水)→9月5日(月)
会場:7階 美術画廊
住所:〒220-8601横浜市西区南幸1丁目6番31号
TEL: 045-311-5111
URL: 横浜高島屋

広田稔先生のスケッチブックによる3回目の個展 となります。
先生は1959年広島県に生まれ、1985年東京藝術大学大学院修士課程(彼末宏教室)を修了後は、1991年に白日会展に初出品され、その後数々の受賞を重ねられると共に、個展・グループ展と精力的に発表を続けられています。
また1998年には横浜関内に絵画教室ATELIER21を上田耕造、岡田高弘両氏と共に主宰。横浜を中心に絵画・美術の発展、及び後進の育成に尽力されています。
スケッチとは、本来、写生、素描などタブローの為の習作の意であり、その集積となるスケッチブックは、作家にとって素のままの自分の思いを曝け出し記した日記の様なものかもしれません。
我々は、しばしば美術館の展示などで見られる、ガラスケースの中に軽妙に配置された紙の切れ端に走り描きしたメモ描きやスケッチブック、書簡、などに、その作家の人となりを垣間見、更には、その時代背景に思いを馳せた経験のあるひとも少なくないと思われます。
それは時に壁面に飾られた主役以上に観者のこころに深く残る思い出となり、以降、その作家をより興味深く記憶することとなります。
今展のスケッチブック展では、現在も続くコロナ禍の街の様子も描かれています。カフェに集う人々や肩を寄せ合い歩く人々、傘を差し歩く人の姿からはこれまでとは違った気配を感じとれます。
月日が流れ、これまでの常識が一変しても、広田先生のアトリエからは変わらずコーヒーとたばこの入り混ざった匂いとボブディランの曲が流れ(音源はアイフォンに変わりはしたが)、指先は相変わらず絵具にまみれています。
マティスにみる奔放な色彩と自由な線。東洋画の白描を彷彿とさせる広田稔が描く日本の洋画の現在地をどうぞご高覧ください。

「No.35-5」23.0×33.0cm
「No.35-5」23.0×33.0cm

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