「生誕110年 やまと絵 小寺礼三 展」名古屋栄三越

名称:「生誕110年 やまと絵 小寺礼三 展」名古屋栄三越
会期:2022年9月7日(水) ~ 2022年9月13日(火)
場所:7階 特選画廊 ※最終日午後4時終了
住所:〒460-8669 名古屋市中区栄3-5-1
TEL: 052-252-1111
URL: 名古屋栄三越

「小寺礼三の芸術」について
 およそ日本絵画は、ものの外見を画絹上に再現することを目的としてはいなかった。
それは、あるがままを写すこと以外の大切なことを表わそうとしてきた。
 やまと絵画家小寺礼三にとって、模写は重要な研鑽の場であった。
そこには、形を正確に写すこと以上の目的があった。
小寺は模写対象作品に正面から対峙し、真摯に学習し、深く鑑賞する。
一本一本の線、それぞれの賦彩がどんな意味を持ち、何をねらっているのかを確認しようとする。
そして、描いた人の思いや、人間の迫力・重みを理解して、
その作品の特質をも再現することが彼の目指すところであったことは、
残された言葉からも明らかである。
 こうして画学習のうえに成り立つ小寺芸術には、
仕上がりの美しさや技術の巧みさを超えた奥深さがひそんでいる。
そこに、やまと絵画家小寺礼三の息遣いを感じていただきたいものである。  
-徳川美術館副館長兼学芸部長 神谷 浩-

時世の粧ひのモダニズムと
やまと絵のクラシシズムとは
闘いであったが、
今は二つが矛盾なく
同時に自分のなかにある
と おもえるようになった。
-小寺礼三 手記より-

今回名古屋栄三越では、
地元に根ざし中京画壇として活躍をした日本画家・
小寺礼三氏の名品を集め展覧します。
平安時代に誕生したやまと絵。
日本的な感性や美意識に訴えかけるような表現で魅せる小寺芸術の世界観を
どうぞこの機会にご高覧ください。

<本人の制作風景>
<本人の制作風景>

「小寺礼三の生涯」
1912年 日本画家小寺稲泉の長男として生まれる
1931年 東京美術学校(現東京芸大)日本画科入学
1933年 文部省主催帝国美術院入選《京浜国道》
1934年 文部省主催帝国美術院入選《朝風》 松岡映丘に師事
1935年 東京美術学校 ( 現東京芸大 ) 日本画科卒業 同研究科入学
1936年 文部省主催美術展入選《桶狭間》 帝国博物館の依嘱により古画模写〈目無経、伊勢新名所歌合〉
1937年 東京美術学校 ( 現東京芸大 ) 日本画研究科修了
1938年 文部省主催美術展入選《東海道》
1943年 小林古径に師事 文部省嘱託として、法隆寺壁画模写に従事
1946年 文部省主催日本美術展入選《春律》
1950年 名古屋市成人学校日本画講師
1958年 愛知文化講堂能舞台鏡板揮毫
1973年 大雄院 ( 名古屋市長久手 ) の仏画制作に着手
1977年 普賢十羅刹女復原模写完成(復原模写ノート上梓)
1989年 “ 名古屋市芸術特賞 ” 受賞
1990年 “ 名古屋市芸術特賞 ” 受賞記念展(於 名古屋市博物館)    
     社会教育功労者文部大臣表彰受賞
1999年 ドイツ マインツに於いて個展開催
2000年 扇面法華経下絵模写 64 点完成展観
2006年 画業 80 年小寺礼三回顧展開催(於 丸栄百貨店)
2010年 小寺礼三白寿記念展開催(於 丸栄百貨店)
2012年 百寿記念小寺礼三やまと絵展開催(於 名古屋市博物館)
2013年 3月 小寺礼三 逝去ス

<普賢十羅刹女図>
<普賢十羅刹女図>

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

ページ上部へ戻る