名称:「タイラーグラフィックス・アーカイブコレクション名品展」CCGA現代グラフィックアートセンター
会期:2022年09月10日(土)~12月18日(日)
開館時間:午前10時―午後5時(入館は午後4時45分まで)
休館日:月曜日(祝日を除く)、祝日の翌日(土日を除く)
*会期前9月5日(月)―9日(金)は展示替え休館となります。
入館料:一般=300円/学生=200円
小学生以下と65才以上、および障害者手帳をお持ちの方は無料
主催:公益財団法人DNP文化振興財団/CCGA現代グラフィックアートセンター
住所:〒962-0711福島県須賀川市塩田宮田1
TEL:0248-79-4811
URL:CCGA現代グラフィックアートセンタ
アメリカで1950年代末に始まった「プリント・リバイバル」と呼ばれる版画隆盛の大きな動きの中で、その立役者の一人として活躍したのがケネス・タイラー(1931-)です。ロサンゼルスのタマリンド・リトグラフィ工房に学びマスター・プリンターと呼ばれる版画技術者となった彼は、1965年にロサンゼルスに版画工房ジェミナイG.E.L.を設立、新たな素材や技術を積極的に取り入れて版画の表現領域を拡大した同工房は当時気鋭のアーティストの多くを版画制作へと向かわせ、プリント・リバイバルを牽引しました。そして彼がジェミナイを離れ1974年にニューヨーク州で開設したのがタイラーグラフィックス版画工房です。
タイラーグラフィックスは職人的な手わざに加えて高度な機械技術を導入することによって、伝統的な技法から複雑なミクストメディアまで、手に取れるサイズから壁画のような巨大な画面まで、多様な表現を可能にする環境を提供し、版画の制作・出版そのものを壮大なプロジェクトへと変貌させました。タイラーグラフィックスでの版画制作にはヘレン・フランケンサーラー、デイヴィッド・ホックニー、ロイ・リキテンスタイン、ロバート・マザウェル、ジェームズ・ローゼンクイスト、デイヴィッド・サーレ、フランク・ステラなどアメリカ現代美術を代表するアーティストたちが惹きつけられ、2001年に工房がその幕を下ろすまで版画史に残る多数の作品が彼らとのコラボレーションによって生み出されました。
本展はCCGA所蔵のタイラーグラフィックス・アーカイブコレクションから選りすぐった名品をご覧いただきます。展覧会にはジェームズ・ローゼンクイストの幅10mを超える《時の塵》およびフランク・ステラの幅7mを超える《泉》という超大作2点を、CCGAでは初めて同時出品します。本展が、版画芸術を革新する作品の数々によってタイラーグラフィックス工房が記した足跡に触れる機会となれば幸いです。
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