「小堀遠州と前田家」石川県立美術館

「小堀遠州と前田家」石川県立美術館

名称:「小堀遠州と前田家」石川県立美術館
会期:2022年9月10日(土) ― 2022年10月23日(日)
開館時間:9:30 ― 18:00(入場は17:30まで)
会場:前田育徳会尊經閣文庫分館
住所:〒920-0963石川県金沢市出羽町2-1
TEL:076-231-7580
URL:石川県立美術館

 小堀遠州(1579~1647)は、近江国小堀村(現在の滋賀県長浜市)に生まれ、当初豊臣秀吉に仕え、のち徳川家康に従い遠江守に任ぜられ、近江小室一万二千石を領しました。1588年に千利休と出会い、利休没後は利休の高弟、古田織部に茶の湯を学び、伝授を受け、やがて遠州流茶道の祖となり、将軍や大名に指南しました。和歌も深く嗜み、藤原定家に私淑して、書において独自の定家流を確立しました。
 遠州と加賀藩主・前田家との関わりは深く、まず三代藩主利常は、1625年に遠州による伏見奉行就任と屋敷完成披露の茶会初日の第一に招かれています。そして利常の嫡男・光高は、1639年に遠州より台子相伝を受け、今回展示する《遠州茶道聞書覚》を記しています。さらに多くの年代は未詳ながら、利常は寛永年間と推定される時期に、勘返の形で遠州に書院飾りや台天目使用時の作法などにつき詳細に指導を仰ぎ、回答を得ており、今回はそうした書状類も展示します。
 書院を飾る道具類についても、利常は遠州の仲介により藤原定家筆の重要文化財《十五首和歌》などの歴史的名品をはじめ、様々な優品を入手しており、同時にそれらに相応しい名物裂も収集しています。このように、遠州と前田家には、数寄の道を軸とした強固な信頼関係がありました。

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