コレクション展「優品選 近現代工芸」石川県立美術館

コレクション展「優品選 近現代工芸」石川県立美術館

名称:コレクション展「優品選 近現代工芸」石川県立美術館
会期:2022年10月28日(金) ― 2022年12月11日(日)
開館時間:9:30 ― 18:00(入場は17:30まで)
休館日:会期中無休
会場:第5展示室
観覧料:一般 370円
    大学生 290円
    高校生以下 無料
    65歳以上 290円
住所:〒920-0963石川県金沢市出羽町2-1
TEL:076-231-7580
URL:石川県立美術館

 工芸分野の展示は、企画展示室で開催の「第69回日本伝統工芸展」に合わせて、日本工芸会に所属する作家を中心に取り上げています。
 例えば、陶芸では釉裏銀彩の中田一於、彩釉磁器の田島正仁、金襴手の𠮷田幸央など、現在も独自の表現を追求するベテラン勢から、「雪衾」を斬新なデザインで表現する南絢子、洒脱なタッチで動物を描く山近泰など、実力のある中堅の作家まで紹介します。
 今回は、重要無形文化財「釉裏金彩」保持者の𠮷田美統《釉裏金彩更紗文壺》について見ていきましょう。𠮷田の「釉裏金彩」は、独自の地色の釉薬を施した上に、厚さの異なる金箔を施し、低火度釉薬を掛けて焼成する技法で、金彩の上品な輝きを引き出しています。作品の形状により、箔での表現方法に違いがあり、平鉢の場合は、植物や鳥などを主題とし、植物の周りを鳥が飛んでいるような、絵画的な構図となっています。今回の展示作品のような壺や花生の場合は、器形に合わせて、デザイン化された植物を上下方向に施すような、装飾的な表現となっています。文様に共通するのは具象的な表現の追求であり、ここに𠮷田の制作に対する強いこだわりを感じることができます。
 最後になりましたが、本展では、昨年度新収蔵になった二代伊藤伊斎《利休好茶箱》も紹介しています。桜を白雲に、紅葉を錦織に見立てた雲錦文様が木村雨山により施された上品な茶箱です。

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

ピックアップ記事

  1. 企画展「石のワンダー」愛媛県総合科学博物館
  2. 特別陳列「洞窟から探る人類史 東南アジアの洞窟遺跡」奈良県立橿原考古学研究所附属博物館
  3. 「動き出す浮世絵展 TOKYO」寺田倉庫G1
ページ上部へ戻る