「百瀬文 口を寄せる」十和田市現代美術館

「百瀬文 口を寄せる」十和田市現代美術館

名称:「百瀬文 口を寄せる」十和田市現代美術館
会期:2022年12月10日(土)〜2023年6月4日(日)
会場:十和田市現代美術館
時間:9:00〜17:00 (最終入場時間 16:30)
休館日:月曜日 
   12月27日(火)~1月1日(日)
   1月10日(火)~19日(木)※メンテナンス休館
   ※ただし、1月2日(月)は臨時開館
観覧料:一般 1,800円
   団体(20名以上)200円引き
   高校生以下 無料
住所:〒034-0082青森県十和田市西二番町10-9
TEL:0176-20-1127
URL:十和田市現代美術館

《Interpreter》 2022年、紙にインクジェットプリント、サイズ可変
《Interpreter》 2022年、紙にインクジェットプリント、サイズ可変

百瀬は主に映像作品で、他者とのコミュニケーションの中で生じる不均衡をテーマとし、身体・ セクシュアリティ・ジェンダーを巡る問題を追究しています。本展では、女性声優をテーマにした新作サウンド・インスタレーション《声優のためのエチュード》を発表します。
この作品は、「声」だけが聞こえ、性別を判断できるキャラクターの容姿やしぐさが映し出されたアニメーションがありません。映像と切り離された「声」は、性別を超えた流動的な存在として表れます。新作の他に、耳の聞こえない女性と耳の聞こえる男性との触れ合いに生じるすれ違いが映し出されている《SocialDance》や、百瀬の父親が百瀬の書いた 173問の質問項目に口頭で答えていくなかで、その回答が父親の意志から離れていく《定点観測(父の場合)》など、性別や世代の異なる他者との関係やその背後にある見えない存在や抑圧が映し出された作品を出展します。
展覧会タイトルの「口を寄せる」は、他者に寄り添う動作を連想させますが、「声」がさまざまな身体を行き来していく様子にもつながります。存在しているのに、抑えつけられ、ないものとされていた「声」に向き合う展覧会となります。

《定点観測(父の場合)》2013–2014年、シングルチャンネル・ビデオ、10分26秒
《定点観測(父の場合)》2013–2014年、シングルチャンネル・ビデオ、10分26秒
《The Examination》 2014年、シングルチャンネル・ビデオ、7分2秒
《The Examination》 2014年、シングルチャンネル・ビデオ、7分2秒
《Flos Pavonis》2021年、シングルチャンネル・ビデオ、30分
《Flos Pavonis》2021年、シングルチャンネル・ビデオ、30分
百瀬 文(ももせあや)


◆ 百瀬 文(ももせあや)
1988年東京都生まれ。2013年武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻油絵コース修了。主な個展に「I.C.A.N.S.E.E.Y.O.U」(EFAG East Factory Art Gallery、東京、2020年)、「サンプルボイス」(横浜美術館アートギャラリー1、神奈川、2014年)など。主なグループ展に「国際芸術祭 あいち2022」(愛知芸術文化センター)、「新・今日の作家展 2021 日常の輪郭」(横浜市民ギャラリー、神奈川)、「彼女たちは歌う」(東京藝術大学 美術館陳列館、2020年)、「六本木クロッシング2016 展:僕の身体、あなたの声」(森美術館、東京)、「アーティスト・ファイル 2015隣の部屋―日本と韓国の作家たち」(国立新美術館、東京・韓国国立現代美術館、2015-2016年)など。2016年度アジアン・カルチュラル・カウンシルの助成を受けニューヨークに滞在。

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