谷原菜摘子展「ごらん、世界は美しい」MEM

《ぼくのともだち》 2022年、ベルベットに油彩、アクリル、グリッター、ラインストーン、スパンコール、180×120cm、個人蔵

名称:谷原菜摘子展「ごらん、世界は美しい」MEM
会期:2022年12月3日(土)-25日(日)
会場:MEM
時間:12:00 – 19:00 (ただし、12月3日はイベントのため17:45までの営業)
定休:月曜日 (月曜日が祝休日の場合は開廊し、翌平日休廊)
協力:株式会社SGC
住所:〒150–0013 東京都渋谷区恵比寿1–18–4 NADiff A/P/A/R/T 3F
TEL:03-6459-3205
URL:MEM

《無常》
2022年、ベルベットに油彩、アクリル、グリッター、オイルパステル、260.6×162cm
《無常》 2022年、ベルベットに油彩、アクリル、グリッター、オイルパステル、260.6×162cm

本展タイトル「ごらん、世界は美しい」には、谷原独自の美学が込められています。光を吸収し反射の無いベルベットの漆黒に、鮮やかな色彩の絵の具とグリッターやスパンコールといった偏光素材を用いることによって、「自身の負の記憶と人間の闇とが混淆した美」を、谷原は描いてきました。深い森や、路地裏、夜の海や、黄昏時の畑、どこか寂しさや儚さを漂わせる場所は美しくもあり、不穏で陰惨な予感を抱かせます。どんなに恐ろしい場所であっても、その中で光る美に目を奪われた瞬間、想像と現実が交錯し、作品が誕生します。
初期作の夥しい装飾や小物で埋められていた二次元的な画面から徐々に変化し、近年では、美術史、サブカルチャーや現代の風俗が取り込まれることで、絵画空間に新たな広がりがでてきました。また最近、国文学研究資料館主宰の「ないじぇる芸術共創ラボ」のアーティスト・イン・レジデンスに招待されることで、日本の古典籍を紐解く機会ができ、それが作品に新たな要素を加えました。不可思議な事象と現実、歴史上の出来事や人物が強烈に混ざり合った作品群です。
今回初めての試みである三連画も展示致します。これは西洋の教会の祭壇画から着想を得、谷原の物語世界を続き絵で展開、豪華な金箔を張り込んだ額に収納した作品です。祭壇画を思わせる宗教的な仕立てと不条理な暗黒絵図の組み合わせです。
本展では、進化する谷原作品の新しい地平を、新作油彩7点と関連ドローイングでご覧いただきます。

《飛行機Girls、世界を救いに行く》
《飛行機Girls、世界を救いに行く》
《ぼくのともだち》 2022年、ベルベットに油彩、アクリル、グリッター、ラインストーン、スパンコール、180×120cm、個人蔵
《ぼくのともだち》 2022年、ベルベットに油彩、アクリル、グリッター、ラインストーン、スパンコール、180×120cm、個人蔵

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