フェムケ・ヘレフラーフェン「Corrupted Air|腐敗した空気」京都市立芸術大学 ギャラリー@KCUA(アクア)

フェムケ・ヘレフラーフェン「Corrupted Air|腐敗した空気」京都市立芸術大学 ギャラリー@KCUA(アクア)

名称:フェムケ・ヘレフラーフェン「Corrupted Air|腐敗した空気」京都市立芸術大学 ギャラリー@KCUA(アクア)
会期:2023年1月28日(土)–2023年3月21日(火)
開館時間:11:00–19:00
休館日:月曜日
会場:京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA
展示室:@KCUA 1, 2
入場料:無料
企画:京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA
主催:京都市立芸術大学
助成:公益財団法人 花王芸術・科学財団、芸術文化振興基金
後援:オランダ王国大使館
住所:〒604-0052京都府京都市中京区押油小路町238-1
TEL:075-253-1509
URL:京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA(アクア)

フェムケ・ヘレフラーフェン「Corrupted Air|腐敗した空気」京都市立芸術大学 ギャラリー@KCUA(アクア)
フェムケ・ヘレフラーフェン「Corrupted Air|腐敗した空気」京都市立芸術大学 ギャラリー@KCUA(アクア)

──生ある者は二度しか死ねない。
一度目は呼吸が止まったとき、二度目は誰かに最後に名前を呼ばれたとき。
フェムケ・ヘレフラーフェン(1982年ナイメーヘン(オランダ)生まれ、アムステルダム在住)は、現代の金融技術やインフラに関する抽象的なデータから、それらが持つ意味や生態学的影響などについて検証し、ジャンル横断的で多様な表現方法を用いて独自のイメージを生み出す気鋭のアーティストです。本展は、国際的に高く評価された《Corrupted Air—Act VI(腐敗した空気——第6幕)》(2019)を中心に、彼女の活動を日本で初めて紹介する貴重な機会となります。同作品は、大災害に投機する金融商品であるカタストロフィ・ボンド(大災害債/CATボンド)についての調査研究から過去の生態系の大惨事を証言し、すでに絶滅してしまった生物のデジタルモデルの3体が、人間によって引き起こされようとしている「6度目の大絶滅」について議論するという演劇的なインスタレーションです。パンデミック以前に作られた作品ではありますが、目に見えない空気中のウイルスに怯えながら日々を過ごす「コロナ禍」を経験し、未だその呪縛から解放されていない私たちにとって、この「Corrupted Air(腐敗した空気)」というタイトルは、さらなる問いを投げかけているかのように感じられます。また、バッテリー素材のリチウムの高騰を出発点として、技術産業の原材料、金融投機、エネルギーにまつわる幅広い問題を探求するアーティスト・ラン・プロジェクト「On-Trade-Off」の一環で制作された《A Prelude to: When The Dust Unsettles(予兆:さめやらぬほとぼり)》(2022–23)や、現在進行中のプロジェクトの構想資料などもあわせて紹介します。 作家プロフィール フェムケ・ヘレフラーフェン(Femke Herregraven) 1982年ナイメーヘン生まれ、アムステルダム在住。抽象的な価値体系が歴史学や個人の生活、また生態学的に与える影響に焦点を当て、金融技術やインフラによって切り取られた物質的基盤、地理、価値体系に関する研究をもとに作品制作を行う。ストーリー性の高いミクストメディア・インスタレーションは、オブジェクト、彫刻、サウンドなどから構成される。近年は、経済の「金融化(Financialization)」を「カタストロフィ」と捉え、言語、声、呼吸器系を用いて、社会的、生物学的、技術的な生態系の中に存在するこれらのマネタイズされた投機的な「カタストロフィ」を検証している。とりわけ、大災害に投機する金融商品、いわゆる「カタストロフィ・ボンド(CATボンド)」を長年にわたって研究中。サンドバーグ・インスティチュート(アムステルダム)のCreator Doctus(実践ベースの博士)課程在籍中(2020–2024)。ArtEZ芸術大学(アルンヘム)とヘリット・リートフェルト・アカデミー(アムステルダム)で教鞭をとる。アムステルダムのオランダ国立芸術アカデミー(ライクスアカデミー)レジデント(2017–2018)。2016年には、パナマ文書についてオランダの調査ジャーナリストと共同研究を実施。 2019年、ローマ賞(Prix de Rome)にノミネートされる。On-Trade-Offメンバー(リチウムをめぐる新エネルギー神話に関するアーティスト主導のプロジェクト)。各国の主要な美術館、国際展などに多数出展。
femkeherregraven.net

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

ページ上部へ戻る