國盛麻衣佳・Olectronica「記憶への手つき Handshake with Memory」京都芸術センター

國盛麻衣佳《まんまんさま》2018

名称:國盛麻衣佳・Olectronica「記憶への手つき Handshake with Memory」京都芸術センター
会期:2023年2月23日(木・祝)〜2023年3月26日(日)
会場:京都芸術センター
時間:10:00〜20:00
休館日:3月1日(水)
観覧料:無料
住所:〒604-8156京都府京都市中京区室町通蛸薬師下る山伏山町546-2
TEL:075-213-1000
URL:京都芸術センター

國盛麻衣佳『炭鉱と美術ー旧産炭地における美術活動の変遷ー』(鹿島美術財団「美術に関する出版援助」助成, 九州大学出版,2020)撮影:中村将大
國盛麻衣佳『炭鉱と美術ー旧産炭地における美術活動の変遷ー』(鹿島美術財団「美術に関する出版援助」助成, 九州大学出版,2020)撮影:中村将大

骨董、古材、炭鉱、生活ー
物に宿る記憶と握手するような、2組の作家の「手つき」
暮らしの中で使われてきた物には、人々の生活の痕が残り、まるで記憶を宿していると感じられることがあります。本展では、出品する2組のアーティストたちの物との関わり方を「手つき」と呼ぶことで、両者の姿勢や創造性を浮き彫りにします。
大分を拠点とするOlectronicaは、用途を失った骨董やガラクタを取り上げ、それらを別の何かに見立てることで、作品を作ります。一方、福岡の採炭地に生まれ育った國盛麻衣佳は、「炭鉱」をテーマに、そこで暮らした生活者の姿などを描き出します。
この社会の中から消え去ろうとしているものに寄り添い、そこにあるものを掬い取ろうとすること。表現ジャンルも扱っているモティーフも異なってはいますが、彼らはどちらも、人の生活と密接に関わっていた物を取り上げ、それらを再び人との関係性の中に結び直そうとします。
私たちは物とどのように関わることができるのか。自然環境や限られた資源への配慮が求められる一方で、私たちの生活はいまなお、消費や廃棄と深く関わっています。そうした状況の中で、両者がものに触れ、作品を作る際の「手つき」は、消費や使用とは異なった物との新しい関わり方を示してくれるでしょう。

Olectronica《wood figure》2022
Olectronica《wood figure》2022
Olectronica(オレクトロニカ/左から=児玉順平、加藤亮)
Olectronica(オレクトロニカ/左から=児玉順平、加藤亮)
「日中韓現代作家交流展in OITA 2022 ‟カイコウ-Encounter Our Lives”」展示風景 2022(撮影:Kentaro Nakamura)
「日中韓現代作家交流展in OITA 2022 ‟カイコウ-Encounter Our Lives”」展示風景 2022(撮影:Kentaro Nakamura)
國盛麻衣佳《まんまんさま》2018
國盛麻衣佳《まんまんさま》2018

國盛麻衣佳
アーティスト。福岡県大牟田市生。先代が炭鉱関係の仕事に従事していたことから地域の歴史に関心をもち、2007年より「炭鉱」をテーマとした制作活動や美術研究を行う。女子美術大学卒業、東京藝術大学大学院修士課程美術研究科壁画専攻修了。九州大学大学院芸術工学府環境・遺産デザインコース修了。博士(芸術工学)。近年の展覧会に「筑後アート往来2017→2018『藝術生活宣言-だって楽しいんだもん!-』」(九州芸文館、2018)、「黒ダイヤにまつわること」(直方谷尾美術館、2021)がある。主な著書に『炭鉱と美術―旧産炭地における美術活動の変遷―』(九州大学出版会、2020)。同書は「第15回野上紘子記念アート・ドキュメンテーション学会賞」受賞(2021)。
Olectronica
加藤亮と児玉順平による美術ユニット。2011年から「制作と生活」をテーマに大分県を拠点に活動。作品制作のみならず、空間デザインや企画のプロデュースなど活動は多岐に渡る。多種多様に変化する時代の隙間を埋めるため、表現の手法にとらわれず模索を続けている。主な展覧会に「脱!人形」(大分県立美術館、2018)、「HABITAT」(Modern Shapes Gallery、ベルギー、2020)、「宮若国際芸術トリエンナーレ」(福岡、2021)、「段々降りてゆく」(熊本市現代美術館、2021)、「第16回大分アジア彫刻展大賞受賞」(2022)。

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