展覧会・博物館・美術館・記念館

名称：シンディ望月「海を渡る夢 Transpacific Dreams」カナダ大使館高円宮記念ギャラリー
会期：2023年1月27日(金)～2023年5月2日(火)
開館時間：10:00 〜 17:30
休館日：土曜日、日曜日、祝日
　　　2月13日、3月21日、4月7日、4月10日は休館
入場料：無料
会場：カナダ大使館高円宮記念ギャラリー
住所：〒107-8503東京都港区赤坂7-3-38
TEL：03-5412-6310
URL：カナダ大使館高円宮記念ギャラリー

在日カナダ大使館は、2023年1月27日（金）より5月2日（火）まで、シンディ望月の展覧会「海を渡る夢 Transpacific Dreams」を開催いたします。シンディ望月は、マルチメディアを用いたインスタレーションやオーディオ作品、パフォーマンスやアニメーション作品で知られるバンクーバー在住のアーティストです。日系カナダ人4世である望月は、歴史的な資料を入念にリサーチし、また当事者たちに会ってオーラルヒストリーを収集しながら、日系移民が新天地のカナダで生活を確立し、後に大きな歴史の渦に巻き込まれながらどのように生き抜いていったのかを、叙情豊かで巧みな空間構成と演出によって表現します。
この展覧会では、第二次世界大戦前のブリティッシュ・コロンビア州を舞台とした、彼女の最新のアニメーション作品2点を紹介します。『潮と月: ニシンの都』（2022年）は、ナナイモ周辺で日系カナダ人たちが従事したニシン漁と、収穫したニシンの加工業が発展していく様子を追いながら、その成功がカナダ社会でどのように受け止められ、さらに戦争の勃発でどのような影響を受けたのかを描いています。『秋の苺』（2021年）では、フレイザーバレー周辺の苺農園で働いていた実在の日系カナダ人や架空の人物の様々なエピソードを織り交ぜながら、夢を持って海を渡り、故郷への郷愁を抱えながらも懸命に生きる日系カナダ人たちの営みを瑞々しく表現しています。
カナダにおける日系移民の生活や生業をアートを通じて辿ることによって、現在のカナダのユニークな多文化社会の発展には様々な地域からの移民が貢献していることを実感できるでしょう。故郷を遠く離れ、祖国に対する寂寞とした思慕を抱きながらも、新天地の海や大地に根を下ろし、たくましく生きる多くの無名の人々の姿を、望月の温かみ溢れる手描きのタッチとともに、ぜひご覧ください。