「猪熊弦一郎展 小さな丸」丸亀市猪熊弦一郎現代美術館

猪熊弦一郎《婦人と猫》1949年

名称:「猪熊弦一郎展 小さな丸」丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
会期:2023年3月21日(火)~2023年6月4日(日)
開館時間:10:00 〜 18:00
休館日:月曜日
入場料:一般 300円、大学生 200円、高校生以下・18歳未満・65歳以上(丸亀市内に在住)・障害者手帳提示と付き添い1名 無料
会場:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
住所:〒763-0022香川県丸亀市浜町80-1
TEL:0877-24-7755
URL:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館

 猪熊弦一郎《The City (Green No.2)》1968年
猪熊弦一郎《The City (Green No.2)》1968年

猪熊弦一郎(1902-1993)は、画業の初期から50歳過ぎまで、主に人をモチーフとした具象画を描いていました。ところが、52歳で渡米してニューヨークに活動の拠点を移すと、画風が一変し、抽象画を描くようになります。晩年になると、ふたたび人や動物などの具象物が画面にあらわれ、さまざまな抽象形態と具象形態が、それぞれに面白い「かたち」として、絵の中に共存するようになりました。
生涯を通じて、自分にしかかけない「美しい絵」を追求した猪熊でしたが、環境や時代に影響されたり、新しいものや変化を受け入れる柔軟な性格も相まって、節目節目で画風をガラリと変えたため、異なる時期の作品を隣り合わせると、同じ画家の絵には見えないかもしれません。一方で、どの時代においてもあちらこちらにあらわれる、ある種のクセのような、猪熊らしい描き方もあります。
その一つとして、今回の常設展示では、猪熊の絵のなかの小さな丸に注目しました。すみずみまでじっくり見ないと見過ごしてしまいそうなささやかな「かたち」ですが、この小さな丸が、動きやリズム、軽さ、バランスなど、いろいろな作用を絵に与えています。小さくても、あるとないとでは大違いなのです。明るく楽しい「猪熊らしさ」を形づくっている表現方法の一つと言ってよいでしょう。

猪熊弦一郎《黄色の隣区》1986年
猪熊弦一郎《黄色の隣区》1986年
猪熊弦一郎《建築と裸婦》1990年
猪熊弦一郎《建築と裸婦》1990年
猪熊弦一郎《婦人と猫》1949年
猪熊弦一郎《婦人と猫》1949年

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