名称:「Material, or」21_21 DESIGN SIGHT
会期:2023年7月14日(金)~2023年11月5日(日)
会場:21_21 DESIGN SIGHT
展示室:ギャラリー1&2
時間:10:00~19:00 (最終入場時間 18:30)
休館日:火曜日
観覧料:一般 1,400円
大学生 800円
高校生 500円
中学生以下 無料
※障害者手帳をお持ちの方と、その付き添いの方1名は無料。
※サントリー美術館で開催中の展覧会の半券またはメンバーズクラブ会員証をお持ちの方は、ご提示により入場料が通常料金より100円割引になります(1名様のみ。他の割引との併用はできません)。
※また、21_21 DESIGN SIGHTにて開催中の展覧会の入館シールまたは半券のご提示により、サントリー美術館の入館料が同様に割引となります。
※東京ミッドタウンカード、三井ショッピングカードのご提示で100円が通常料金より割引になります(1名様のみ。他の割引との併用はできません。また、ポイント加算は行っておりません)。
住所:〒107-0052東京都港区赤坂9-7-6 東京ミッドタウン ミッドタウン・ガーデン
TEL:03-3475-2121
URL:21_21 DESIGN SIGHT
普段の生活で接する「もの」のほとんどは、人によってデザインがなされています。展覧会ディレクターの吉泉聡は、これら「もの」がつくられる過程には、この世界に存在するありとあらゆる「マテリアル」が、「素材」として意味づけされるプロセスが含まれていると述べています。つまり、特定の意味を持たなかった「マテリアル」が、人や生物との関わりの中で、「もの」へとつながる意味を付与され、「素材」となるのです。「マテリアル」と「素材」は本来同義ですが、本展では先述のように使い分けて考えていきます。
私たちがものについて考えるときに、誰かが意味付けをした素材について意識を巡らすことがあったとしても、マテリアルまで立ち戻ることはほどんどありません。合目的的に「座りやすそうな木製の椅子」と捉えることはあっても、原初的な感覚として「生命感のある木」まで立ち戻って思いを巡らせることはまれです。本来、意味とはマテリアルとの対話から立ち現れるものであったはずです。私たちは有史以前からマテリアルと共に暮らし、密接な対話を通してものをつくり、暮らしを営んできました。しかし現代社会においては、一部のつくり手がデザインを担うことで、多くの人にとってマテリアルとのつながりは「つくる/つかう」という視点から断ち切られています。
また、マテリアルとの対話とは、マテリアルを管理することとは異なります。つくり手の思ったとおりのかたちや機能をデザインすること、つまり、つくり手の思ったとおりの素材とすることが、必ずしも人とマテリアルとのよい関わり方とは言えないでしょう。むしろ、さまざまな環境問題が提起される現代だからこそ、一度素材の意味を剥ぎ取り、マテリアルとの原初的な感覚のやり取りから、その背後にある自然環境や社会環境の持続可能性まで含めて、身体的で深い対話がなされるべきだと考えられます。
本展覧会では、企画協力に芸術人類学者の石倉敏明、バイオミメティクスデザイナーの亀井潤を迎え、これまでに人間が営んできた自然との多様な関わり方をアートや人類学の観点から紐解くと同時に、最先端のマテリアルサイエンスが我々の感覚をどのようにアップデートしてくれるのかも紹介していきます。
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