石井亨 + piczo 「8144」OIL by 美術手帖

piczo×石井亨《Yoh_8144》(2023)

名称:石井亨 + piczo 「8144」OIL by 美術手帖
会期:2023年5月26日(金)~2023年6月19日(月)
開館時間:11:00 〜 21:00
休館日:不定休
入場料:無料
会場:OIL by 美術手帖
住所:〒150-8377 東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷PARCO2F
TEL:03-6868-3064
URL:OIL by 美術手帖

piczo×石井亨《Spider_8144》(2023)ハーネミュレー紙インクジェットプリントに糸目友禅、顔料
piczo×石井亨《Spider_8144》(2023)ハーネミュレー紙インクジェットプリントに糸目友禅、顔料

この度OIL by 美術手帖ギャラリーでは、染色家の石井亨と写真家のpiczoによる二人展「8144」を開催いたします。本展は、石井が暮らす日本の国際電話番号「81」と、piczoが暮らすロンドンの「44」を組み合わせたタイトルに象徴されるように、新たな視点で日本とロンドンをつなぐことを試みます。
東京を拠点とする石井は、友禅染という伝統的な技法を駆使した作品を制作してきました。友禅の色鮮やかな技法で現代社会の事象や都市の風景を捉え、現代美術の批評性と伝統工芸の革新を試みる彼の作品は、その繊細さと表現力で注目を浴びています。
いっぽう、piczoは写真家として多様なテーマを写真作品に込めてきました。フィルムカメラを用い、同時代の美しい瞬間を日記のようにグラフィカルかつ絵画的に美しく映し出す彼の写真作品は、写真作品のみならず広告や映像などの分野でも幅広い観客に訴えかけてきました。
「8144」展では、piczoの写真に石井の友禅が融合した新作シリーズ「Photo友禅」を発表します。この新作では主に2つの主要な友禅技法「糸目友禅」、「型友禅」の工程と、3つのエフェクトが用いられています。また重要な点は、本来の友禅では顕になることのない途中経過を、作品の要素として残していることです。
「糸目友禅」は、糸目糊と呼ばれる特殊な糊を使用して、染めたい箇所を区別します。本作では、糊の代わりに顔料やアクリルを使用しています。
また「型友禅」は、型紙を使って柄を作ります。通常、渋紙と呼ばれる特殊な紙で型紙を切り抜きますが、本作では和紙や世界各地の紙、染め折り紙など、様々な材料を使用しています。これにより、伝統的な型友禅に新たなアプローチを取っています。
さらに、現代的なエフェクトとして「拡張解釈」、「リミックス」、「サンプリング」の要素も取り入れられています。「Photo友禅」は、デジタルとアナログの往復、⼆⼈の異なる表現⼿法の交わり、そして伝統的な技法に対する新たな解釈とアイデアにより⽣み出されていきます。
本展は、2023年6月に京都へ、その後ロンドンへ巡回予定です。京都では古都の風景や伝統文化と共鳴し、ロンドンではpiczoが制作する環境と文化が反映され、新たなコンテクストにおいて作品が鮮やかに輝くことでしょう。
友禅と写真の伝統と現代が交わる場となるこの特別な展覧会を、ぜひ会場でご覧ください。

piczo×石井亨《Noonwalk_8144》(2023)ハーネミュレー紙インクジェットプリントに糸目友禅、顔料
piczo×石井亨《Noonwalk_8144》(2023)ハーネミュレー紙インクジェットプリントに糸目友禅、顔料
piczo×石井亨《Yoh_8144》(2023)
piczo×石井亨《Yoh_8144》(2023)

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

ピックアップ記事

  1. 「六十余州名所図会 ―広重と巡る日本の風景―」和泉市久保惣記念美術館
  2. 「英国ロンドン派」益子陶芸美術館/陶芸メッセ・益子
  3. 「コレクションが出会う道東(ばしょ)」神田日勝記念美術館
ページ上部へ戻る