名称:青木豊 「親密さの諸段階」KOSAKU KANECHIKA
会期:2023年8月26日(土)~2023年9月30日(土)
開館時間:11:00 〜 18:00
休館日:月曜日、日曜日、祝日
オープニングパーティー:2023年8月26日(土) 17:00 から 19:00 まで
入場料:無料
会場:KOSAKU KANECHIKA
住所:〒140-0002 東京都品川区東品川1-33-10
TEL:03-6712-3346
URL:KOSAKU KANECHIKA
KOSAKU KANECHIKAでは、2023年8⽉26⽇から9⽉30⽇まで、⻘⽊豊展「親密さの諸段階」を開催いたします。
⻘⽊豊は、絵画の視野を広げ、世界と絵画の関係とその新しい可能性を追究する制作活動を⾏っています。⼆次元と三次元を⾃由に⾏き来するような作品や、素材の物質性や制作⽅法⾃体、そして鑑賞者の視線の動きの相互反応にフォーカスした作品。刻々と変わる絵画の豊かな表情を、時間軸で瞬間としてとらえる試み。また特に⻘⽊は⼀貫して光へ‒光が時間軸、鑑賞者の存在、展⽰空間などの環境の要素に補完され、有機的に⽴ち上がるような豊かさを捉え、また⼀⽅で光の存在の⾃明性⾃体を問い直すこと‒アプローチしてきました。実験と新たな発⾒のプロセスを繰り返すことによって、⻘⽊は常に絵画そのものを再発⾒しています。
KOSAKU KANECHIKAで6度⽬となる本展へ、⻘⽊は次のようなステートメントを寄せています。
以前訪れたアユタヤの遺跡群には信仰が破壊された跡が刻まれていた。崩れた壁、頭部を切り落とされた仏像群。菩提樹の根元にはひときわ⼤きな仏像の頭部があった。仏頭は根に絡まりながらその顔を覗かせ、地⾯のほど近くから⼈々を⾒上げていた。ここに落ちる影は誰のものだろうか。菩提樹と仏頭、双⽅が混ざり合って伸びた影は菩提樹の影であると同時に菩提樹を⾝体とした仏頭の影でもあり、そこに⽴っている⼈々や僕の⾝体の⼀部だとも⾔える。僕は視界に広がっている景⾊とはうらはらにその環境に親密さを覚えた。⽇差しを受けた⽊を交点として、そのたもとに点在している多数の要素が接続し、浸透しあっているように思えた。この展覧会では作品から発⽣する出来事に⾝体を預け、⾝体のゆくえについて考えたい。
本展のタイトルはペーター・ツムトアの講演を収録した「空気感|アトモスフェア」(※)内の彼の
⾔葉からお借りした。
※「空気感|アトモスフェア」ペーター・ツムトア鈴⽊仁⼦訳
交点としての⽊、そこで点在している多数の要素が接続し、浸透しあっている様⼦。それは⻘⽊の作品の上でも起こっていることです。その考察のプロセスを、彼は次のように説明します。「線に向かう。⾊を噴射する。粒だった、あるいは液体としての⾊はそれぞれの空間を明らかにしながら画⾯に付着し、周辺環境と結合して⾊彩となる。多数の要素を背景とした時間が交わる状況をつくることで、絵は動き出し現在を反映する。」
感性と理性、歴史と現在、偶然と必然、精神性と物質性。それらは相反するものではなく、むしろ相互作⽤しているものであることを、⻘⽊の作品は私たちに語りかけます。彼の絵画は、絵画とそれ以外の表現⽅法、また芸術とそれ以外の分野の区分を問い直し、またそのことによって、絵画でしか確かめることのできないリアリティ、絵画でこそ拓くことができる理想を探究しています。
本展では、200号サイズの絵画から習作まで、新作約15点を展⽰します。
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