名称:エデュケーショナル・スタディズ04「チョウの軌跡――長谷川三郎のイリュージョン」京都国立近代美術館
会期:2023年10月5日(木)〜12月17日(日)
会場:京都国立近代美術館
開館時間:10時~18時 ※ただし10月6日、12月15日を除く金曜日は20時まで開館(入館は閉館の30分前まで)
料金:一般430円(220円)、大学生130円(70円)
( )内は20名以上の団体料金、および夜間割引料金(金曜午後6時以降)
高校生以下、18歳未満および65歳以上、心身に障がいのある方とその付添者1名は無料(入館の際に証明できるものをご提示ください)
休館日:月曜日、9月20日(火) *ただし10月9日(月・祝)は開館、10月10日(火)は休館
住所:〒606-8344京都府京都市左京区岡崎円勝寺町
TEL:075-761-4111
URL:京都国立近代美術館
「感覚をひらく」事業では2020年度からは作家(Artist)、視覚障害のある方(Blind)、学芸員(Curator)がそれぞれの専門性や感性を生かして協働し、京都国立近代美術館の所蔵作品の新たな鑑賞プログラムを開発する「ABCプロジェクト」に取り組んでいます。本展はその第3弾として、長谷川三郎の抽象絵画をテーマに実施します。
1937年、長谷川三郎は《蝶の軌跡》という抽象絵画を描きました。画面は8の字や楕円、点々や荒い筆致だけで構成されているため、どこにチョウの動いた軌跡が描かれているのか分かりません。ただ、画面のなかで何かが動いていた気配だけが漂ってきます。こうした抽象絵画から受ける目に見えない気配のような感覚は、どのように伝え合うことができるのでしょうか。
本プロジェクトでは、中村裕太(A)、安原理恵(B)、松山沙樹(C)の3人が、この作品と同じ大きさのキャンバスの上で、長谷川の筆致をなぞりながら言葉を交わし、図録や美術雑誌などの文献資料を読み合わせ、さらに動物行動学からチョウの飛ぶ道を検証していきました。そして、粘土やロープ、小豆などの素材を組み合わせることで、触れることで想像力が刺激される《蝶の軌跡》の触図*を作り出していきました。
展覧会では、3人の会話や行動をもとに《蝶の軌跡》にまつわる長谷川の思索を推し量りながら制作した14種の触図を展示空間に設えます。会場を巡りながら、触図を見て、聴いて、触れることで抽象絵画の新たな鑑賞方法を探っていきます。
*触図(しょくず)とは、作品の構図や色合いなどを触覚情報に変換・翻案して表した図
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