名称:近代館 特別展「絵画は語る ―上原コレクションのストーリー」上原美術館
会期:2023年10月7日(土)~2024年1月8日(月・祝)
会場:上原美術館
展示:上原美術館 仏教館・近代館
時間:9:30~16:30 (最終入場時間 16:00)
休館日:会期中無休
観覧料:一般 1,000円
学生 500円
高校生以下 無料
※団体10名以上10%割引
※障がい者手帳をお持ちの方は半額になります
住所:〒413-0715静岡県下田市宇土金341
TEL:0558-28-1228
URL:上原美術館
目の前にある一つの絵画は、心の耳を傾けてみると、そのストーリーを静かに語り始めます。
アンドレ・ドラン《裸婦》は、上原コレクションのはじまりを語ります。1967(昭和42)年5月、大正製薬に勤める39歳の上原昭二(現・名誉会長)は、ある画廊でこの小さな油彩画と出会いました。絵のことはよく分からない上原でしたが、この絵に不思議な魅力を感じて、初めて油彩画を購入しました。しかし当時、同居していた両親に「分不相応」と怒られることを恐れて、押し入れに隠しては、たまに出して眺めたといいます。次第に穏やかな光と色彩、そして静かに語りかけるような女性の存在感に引き込まれて、「足長お嬢さん」と呼んで愛蔵します。そこから徐々に自分の好きなものだけを集め続けて、いつしか印象派から日本近代絵画まで、幅広いコレクションが形づくられました。そして、古希を過ぎた2000(平成12)年、上原はコレクションを寄贈して上原近代美術館を設立します。ひとりのコレクターのまなざしのもとに集った絵画は、ドラン《裸婦》のまなざしのように、優しさや穏やかさといった気配をまとっています。
本展では、上原コレクションそれぞれの絵画が語るストーリーに耳を傾けます。浮世絵の富士山に憧れたモネが、ある日本人コレクターに譲った《雪中の家とコルサース山》、上原が日本で偶然出会ったゴッホ幻の初期作品《鎌で刈る人(ミレーによる)》など、絵画が辿ったストーリーをご紹介いたします。上原コレクションを伊豆の地でお楽しみいただき、見る方それぞれの物語を紡いでいただけましたら幸いです。
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