「鶴岡義雄 展」廣澤美術館

「鶴岡義雄 展」廣澤美術館

名称:「鶴岡義雄 展」廣澤美術館
会期:2023年10月5日(木)~2023年12月3日(日)
開館時間:10:00 〜 17:00
休館日:月曜日
   10月9日は開館
   10月10日は休館
入場料:一般 1000円、大学生・高校生 700円、中学生 500円、小学生以下 無料
会場:廣澤美術館
住所:〒308-0813 茨城県筑西市大塚599-1 ザ・ヒロサワ・シティ
TEL:0296-21-1234
URL:廣澤美術館

「鶴岡義雄 展」廣澤美術館
「鶴岡義雄 展」廣澤美術館

鶴岡義雄は、大正6(1917)年4月13日茨城県土浦市に生まれました。旧制茨城県立土浦中学校(現・茨城県立土浦第一高等学校)在学時より絵画に興味を抱き、同校の先輩にあたる熊岡美彦の講習会に参加したおり勧められて画家を志すようになり、昭和12(1937)年に日本美術学校に進学、林武に師事して洋画を学びました。昭和16(1941)年に同校を卒業し、第28回二科展に「台湾蛮女」が初入選を果たします。昭和19(1944)年に関東軍報道班としてハルビンに赴任、帰国後まもなく土浦で終戦を迎えました。昭和21(1946)年に服部正一郎らを中心に二科会茨城支部を結成。創立会員として参加し、以後二科展には毎回出品しました。戦時中は写実的な風景や人物を多く描いていましたが、1950年代頃からシュルレアリスムやキュビスム風の描写なども次々に取り組みました。
昭和48(1973)年に渡欧してモダンパリの女性像や風景画をシリーズで描き、その頃に制作されたシリーズがパリジェンヌを描いた「マドモアゼル」シリーズです。鶴岡の描く女性は、シャープな鼻筋や輪郭が印象的であり、パリの薫りが漂う洗練された魅力的な女性に感じられます。昭和49(1974)年には、二科展でバリ時代の集大成「ソワル・ド・パリ」が内閣総理大臣賞を受賞、この時期に鶴岡の耽美様式が確立され、後の「舞妓」シリーズにつながっていきます。純日本式の様式美を描いた舞妓の構想が生れたのは、鶴岡がパリを第二の故郷のようにして制作に没頭した時でした。舞妓を描いた数ある作家の中でも鶴岡は、西欧の造形を基本とし、動的な構成で独自性が高く評価されました。どの作品もマドモアゼルシリーズ同様、色使いが華やかで凛とした雰囲気と上品さがあります。そして舞妓を描くことが鶴岡の終生のテーマとなりました。
マドモアゼルシリーズから舞妓シリーズまで、鶴岡の描く作品は色使いが良く、シャープで迷いのない作風が特徴です。特に配色においては独特の世界を表現し、見る者を作品に引き込んでいきます。洗練された伝統の美と女性美を追求し、モダンでエキゾチックな鶴岡義雄の画風をお楽しみいただければ幸いです。

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