名称:「蝶光る八月いまもネガの街 一原有徳と戦争体験」市立小樽美術館
会期:令和5年8月26日(土)〜令和6年2月12日(月・振替休日)
会場:市立小樽美術館
住所:〒047-0031 小樽市色内1丁目9-5
TEL:0134-34-0035・FAX:0134-32-2388
URL:市立小樽美術館
一原有徳(1910-2010)は、徳島県に生まれ幼いとき両親と渡道。その後は小樽を離れることなく2010年に100歳の生涯を終えた国際的な版画家の一人です。
一原にとって、30代のころは暗い戦争の時代でした。自身も34歳のときに軍隊に配属されています。一原は、後年に自作について、「私らの年齢の人は悲壮感の影響が強いといえる中で、なぜといいますと、刑期なき牢獄と思わせられた軍隊生活の中に生まれたものです」と回想します。「美術に対して確固たる世界観はない」と明言し、特定のモチーフに見られることを拒否し続けた一原が、唯一自作への影響を認めたのが戦争体験でした。
多くの評論家が、腐蝕版がおりなす有機的なマチエールや、一見冷たく、非現実的な一原の世界に、戦争体験のイメージを見出していました。しかし、一原自身は制作過程について、「イメージなど介在しない実験的産物」であると断言しています。
本展では、一原自身の戦争体験に対する言葉と共に、それらに重ね合わせられてきた作品を展示します。また、同時代に活躍し、戦争体験が画業に影響を与えた画家たちの作品も展示します。
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