藤元明 「Mineralization」KANA KAWANISHI GALLERY

藤元明 「Mineralization」KANA KAWANISHI GALLERY

名称:藤元明 「Mineralization」KANA KAWANISHI GALLERY
会期:2023年10月21日(土)~2023年11月18日(土)
会場:KANA KAWANISHI GALLERY
開館時間:13:00 〜 18:00
   土曜日は19:00まで
   11月2日〜5日は10:00から
休館日:月曜日、火曜日、日曜日、祝日
オープニングパーティー:2023年10月21日(土) 18:00 から 19:00 まで
入場料:無料
住所:〒135-0021 東京都江東区白河4-7-6 白河和楽ビル 1F
TEL:03-5843-9128
URL:KANA KAWANISHI GALLERY

藤元明 「Mineralization」KANA KAWANISHI GALLERY
藤元明 「Mineralization」KANA KAWANISHI GALLERY

KANA KAWANISHI GALLERYは、2023年10月21日(土)より藤元明個展『Mineralization』を開催いたします。
都市の余白を活用するプロジェクト〈ソノアイダ〉や、象徴のその先を提示する〈TOKYO 2021〉、記憶を未来へとつなげる〈FUTURE MEMORY〉など、社会に問いかける独自のプロジェクトを立案・実施するアーティスト・藤元明は、社会や環境などで起こる制御出来ない現象をメタとして扱い、さまざまな視覚現象に置き換えた作品を積極的に発表してきました。本展『Mineralization』では、海ゴミをアートに転換させるシリーズを中心に構成いたします。
海岸に集積された海洋プラスチックごみを、回収された現地で焼き固める藤元の同シリーズは、2019年から制作開始されましたが、環境問題が日に日に深刻さを増すなかで、ますます国内外から注目を集めています。同時に藤元は、2014年の初個展『Peak Oil』(CAPSULE、東京、2014年)以降も、『Energy Translation Now』や『Recycle Phenomenon』などの個展で、継続的に現代社会の必要不可欠であるエネルギーに継続的に着目しながらアート作品として展開してきました。通称「海ゴミ」シリーズの最新作となる本展では、いまいちどエネルギーの観点から一連の現象をみつめなおします。
その海洋プラスチック(石油加工製品)たちはそもそもエネルギーの塊であり、風や海流などの太陽と地球のエネルギーによって国境を超え海岸に集まってくる。作者は見えない海ごみを探し、道なき海岸へ赴きそれらを回収して周る。更に人工的に熱と圧力エネルギーをかけ個体にする。これら膨大なエネルギーを有する制作プロセスが、鉱物化(Mineralization)の生成プロセスに似ていると思う。
上記アーティストステートメントのとおり、私たちが「ごみ」と一蹴してしまう海洋プラスチックは、元来は石油加工製品でありエネルギーの塊であったという出自に、藤元は立ち戻ります。それらが「風や海流などの太陽と地球のエネルギー」によって国境を超えて海岸に集積する現場に、切り立った崖を登ったり岸まで泳いだり、膨大なエネルギーを身を持って経験しながら到達することで、素材を集めます。最終的にはそれらをヒートプレスにかけて作品として完成させる壮大な一連の工程を「鉱物化(Mineralization)」という言葉で表します。
夥しいほどのエネルギーを日々生み出しては消費していく人間が、地球と渾然一体となりながら営む活動を「鉱物化(Mineralization)」した作品を一望できる、本展覧会を是非お見逃しなく、ご高覧いただけますと幸いです。

藤元明(ふじもと・あきら)

1975年東京生まれ、東京在住、東京藝術大学デザイン科卒業。1999年コミュニケーションリサーチセンターFABRICA(イタリア)に在籍後、東京藝術大学大学院を修了(デザイン専攻)。東京藝術大学先端芸術表現科助手を経て、社会、環境などで起こる制御出来ない現象を社会へと問いかける展示やプロジェクトを立案・実施。様々なマテリアルやデジタル制御を組合わせ作品化してい​​る。近年の主な個展に『実在の屈折|Refraction of Reality』(2022年、KANA KAWANISHI GALLERY、東京)、『Diastrophism-地殻変動-』(2022年、六本木 蔦屋書店・BOOK GALLERY、東京)、『A Plastic on shore—海岸のプラスチック』(2021年、サンシャインシティ、東京)、『海の近景 –Foreground of Sea–』(2021年、イイナパーク川口・歴史自然資料館、埼玉)、『海ごみのあと』(2021年、elephant STUDIO、東京)、『Structure Slide』(2021年、GALLERY ROOM・A、東京)など。

グループ展に『Proximate Horizons 近しい遠景』(2022年、ソノ アイダ#新有楽町、東京)、『FUTURE MEMORY』(2021年、コートヤードHIROO GALLERY、東京)、『ソノ アイダ #COVID-19』(2020年、オンライン展示)、『慰霊のエンジニアリング』(2019年、TODA BUILDING(TOKYO 2021)、東京)、『交叉域 Cross Domain』(2018年、Suzhou Jinji Lake Art Museum、蘇州、中国)など。

都市に生じる時空間的な隙間を活用するアートプロジェクト「ソノ アイダ」を主宰。

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

ピックアップ記事

  1. 「第十四回 I氏賞受賞作家展」岡山県立美術館
  2. わが街ながのゆかりの作家展 中村明個展「混ポジション」長野市芸術館
  3. 「東京造形大学 写真研究所 ―ミクロな視点とマクロな視点―」BankART KAIKO
ページ上部へ戻る